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「119年ぶり」に本が図書館に返却される。延滞料が怖すぎる…と思いきや…

米マサチューセッツ州の図書館に、ある本が119年越しに返却されました。本はウェスト・バージニア大学への寄贈本の中から発見されたもの。最後に貸し出しスタンプが押されていたのは1904年!?図書館は「本を返すのに、遅すぎるなんてことはありませんよ」とコメントを残しています。

図書館で借りた本の返却期限が過ぎてしまった…という経験は、誰にでもあるはず。

アメリカ・マサチューセッツ州のニューベッドフォード公立図書館では、119年ぶりに本が返却されました。

AP通信の報道によると、当該の本はイギリスの物理学者ジェームズ・クラーク・マクスウェルの著作『電気論の初歩』。ウェスト・バージニア大学で学芸員として働くステュアート・プレインさんが、同大学に寄贈された本の中から発見しました。

最後に押された貸出しスタンプが示す日付は、なんと1904年の2月14日。スタンプの文字はかすれており、1905年という説もあるようですが、いずれにしても、はるか昔の出来事です。

通常、本に「廃棄」スタンプが押してある場合は図書館が本の所有権を放棄しているため、図書館所蔵ではないとわかります。しかしスタンプが見当たらず、プレインさんはニューベッドフォード公立図書館に連絡しました。そうして119年越しの「本の返却」が実現したのです。

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出来事を報じる米CBSニュースの報道

最後にこの本が貸し出されたとみられる1904年は、日本とロシアの間で日露戦争が勃発したころ。与謝野晶子が、戦地の弟への思いを詠んだ「君死にたまふことなかれ」も1904年に発表されています。相当な年月が経っていることがうかがえますね。

ニューヨーク・タイムズによると、ニューベッドフォード図書館の延滞料は1日ごとに5セントが上乗せされるそう。119年分の延滞料は、2100ドル(約29万円)以上になる計算です。しかし数十年前から、本の返却を促すため、延滞料の上限は2ドルに設定されています。

同図書館はこの出来事を紹介するフェイスブックでの投稿で「返却期限を過ぎた本を返すのに、遅すぎるなんてことはありませんよ!」とコメントを残しています。

あなたの家の本棚に、借りっぱなしの本はないですか…?