自民党員の「言葉」で振り返る。杉田水脈議員のLGBT寄稿問題

    発言、コメントを並べていく。

    「LGBTだからといって、実際そんなに差別されているものでしょうか」「(LGBTは)生産性がない」

    1. 二階俊博幹事長

    「人それぞれ政治的立場、いろんな人生観、考えがある」

    「右から左まで各方面の人が集まって自民党は成り立っている。別に大きな驚きを持っているわけではない」

    「当事者の方が社会、職場、学校でつらい思いや不利益を被ることがないよう、多様性を受け入れる社会の実現を図ることが大事だ。今後も努力していきたい」(7月24日に発言

    2. 吉田博美参院幹事長

    「(性的少数者の)みなさんの人権も、しっかりと大事にした発言をすることが必要じゃないか」(7月24日に発言

    3. 加藤勝信厚生労働相

    「個々のお一人おひとりの発言について一つひとつコメントすることはこれまでも差し控えさせていただいておりましたが、私は新聞記事でしか読んでいないので、その論文そのものを読んでおりませんから、直接のコメントは避けたいと思いますが、厚労省としては様々な環境におられる方々がそれぞれの希望と思いを実現できる様々な施策を推進させていただいている」

    「広く言えば共生社会の実現を進めているわけでありますから、引き続きそうした観点に立って施策を推進したいと思います」(7月24日に発言

    4. 稲田朋美元防衛相

    「平成28年2月、自民党政調会長だった私は、LGBTの方々が自分らしく、人として尊重され、活躍できる社会を実現するため、特命委員会を立ち上げた」

    「今、この委員会ではLGBTの理解増進のための議員立法の作業中だ。私は多様性を認め、寛容な社会をつくることが『保守』の役割だと信じる」(7月24日に自身のTwitterで

    5. 石破茂元幹事長

    「LGBTという方々がいる。日本人の8%いるといわれています。12.5人に1人が、そういういろんな考えを持っています」

    「『生産性がない』なんてことを言ってはいけない。それが許されるようであって、自民党の多様性とは言わない。懐が深いとは言わない。人の気持ちを傷つけて、平然としているような自民党であってほしいと思っていない」(7月28日に発言

    6. 谷川とむ議員

    「多様性を認めないわけではないが、それを法律にする必要はない。(同性愛は)趣味みたいなものだ」(7月29日にAbema TVで発言

    「LGBTの方々を差別するつもりはなく、多様性を認めていないわけでもない」(8月2日に釈明コメント

    7. 小泉進次郎筆頭幹事長

    「あれはありえない。いかに人生100年時代をそれぞれ多様な価値観で支えていくかということをめざして、人生100年時代(の議論)や働き方改革などをやっているなかで、やっぱりあれは違う」

    「ああいう発言が党内から出てしまうことが悲しい。一方で、本当に『多様性とは何なのか』ということを深く突き詰めて考えたことが日本はあまりないんじゃないかなと思う」(7月31日に発言

    8. 二階俊博幹事長

    「こういうことはそんなに大げさに騒がないほうがいいんです。この程度の発言があったからと言って、帰国してからどうだってそんな話じゃありません」(8月2日に発言

    9. 二階俊博幹事長

    「『この程度』とは、発言者(杉田氏ら)のことであり、LGBTの方々を指して言っているわけではない」

    「わが党は引き続き公約に掲げたように性的な多様性を受容する社会の実現を目指す」(8月2日に補足コメント

    10. 安倍晋三首相

    「人権が尊重され、多様性が尊重される社会を目指すのは当然だ。これは政府、与党の方針でもある」(8月2日に発言

    11. 杉田水脈議員

    「自民党性的指向・性自認に関する特命委員会の古屋圭司委員長からご指導をいただきました。真摯に受け止め、今後研鑽につとめて参りたいと存じます」(8月2日にコメント

    12. 野田聖子総務相

    「政府や自民党が、LGBTのみなさんが抱えている問題に、しっかり対応していこうと取り組んでいるさなかに、自民党の国会議員がそのような発言をすることは、水を差すような話で、よろしくないと受け止めている」

    「差別や偏見のたぐいの発言であり、人間の営みに対して『生産性』という言葉を使うことも適切だと思わない。改めて自民党も政府も、しっかりと取り組んでいく姿勢を見せなければならないと痛感している」(8月3日に発言