【相模原事件】「本当に立派な施設でした」 元実習生が語る現場

    「怒りと驚きが隠せません」

    神奈川県相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で起こった襲撃事件。BuzzFeedは、この施設で教育実習生として働いていた女性に話を聞いた。

    現在24歳の主婦の女性は、匿名を条件に取材に応じた。

    「やまゆり園には5年前の大学生のとき、教育実習生として通っていました。本当にショッキングな事件で驚きと怒りが隠せません」

    ーー植松聖容疑者と面識はありますか?

    「職員さんがたくさんいる施設なので、はっきりとは覚えていません。若い職員さんも見かけましたが、この人だったかどうかは……。本当にとても立派な施設だったので」

    ーーやまゆり園は、どのような方が入居していました?

    「私がいたときは、肢体不自由の方が5〜6人。知的障がい者の方が20人以上いました。肢体不自由の方とオセロをしたり、ご飯を食べたりして仲良くなったのを覚えています。文字盤を使って会話もたくさんしました」

    ーー入居されてる方は全国から?

    「周辺の方から、遠方の方までさまざまでした。とても立派な施設で、私も全員と会えないくらい大勢の入居者がいました。ご家族からも人気の高い施設だったと思います」

    ーーそこまで立派な施設という要因は。

    「閑静な住宅街のど真ん中にあり、交通の便や周辺環境が良いのです。施設によっては、山奥や人里離れた場所にポツンと建てられるケースもあるので。ご近所との関係性も良かったです」

    ーー施設内でトラブルなどありましたか。

    「知的障がい者の方がパニックを起こされることはありましたが、トラブルといえるものはなかったです。職員さんの対応も問題なく、とても良い雰囲気の施設でした」

    ーーセキュリティ面で何か課題はありましたか?

    「入居者が勝手に外に出ないようにするセキュリティは、重要視されていましたが、外部からの侵入は、他の施設と変わらないと思います。ガチガチの牢獄みたいなセキュリティにしていたら、今度は利用者家族から『監獄みたいだ』と苦情も来るでしょうし」

    ーー事件について、どう思われますか。

    「肢体不自由で自力で逃げられない方や、どこが痛いなども意思表示できない方を刺し殺すなんて外道以下。絶対に許せません」