第72代横綱に昇進した稀勢の里が1月27日、東京・明治神宮で奉納土俵入りをした。
BuzzFeed Newsが午後1時30分ころ、現地に向かったところ、すでに入場規制が敷かれていた。約1万8000人の観衆が押し寄せたという。
日本人力士が土俵入りをする際は、必ず訪れるという須田秀子さん(76)。
「若乃花のときよりすごい人だね。これだけ集まっているのは初めてだよ」と驚いた表情でBuzzFeed Newsの取材に応えた。
稀勢の里が登場すると、場内に入れなかった観客からも歓声が沸いた。
稀勢の里は、雲竜型の土俵入りを披露。場内から聞こえる「よいしょー」の声に合わせ場外も声を送る。
そのときの動画がこちら。
稀勢の里が退場するとき、「日本一」「来場所も優勝だ!」「これから頼んだぞー!!」という声援が飛んだ。
一方、観衆からは距離をおいて見つめる男性がいた。
相模原市からきた近藤浩さん(75)。幼少期から父に連れられ、長年、その目で相撲界を見てきた。
歴代横綱で印象深いのは? との質問に「千代の山(第41代)」と答える。
「歳も歳だから昇進もわかるけど“早すぎる横綱”。もう一場所優勝してからでも遅くはなかったと思う」と話す。
また、「もちろん日本人横綱の誕生は嬉しいこと。私が生きている間に見れてよかった。けれど重圧から彼(稀勢の里)がダメになってしまわないかが心配。素晴らしい関取だからこそ…」と神妙な面持ちで語る。
最後に「トランプ大統領じゃないけど横綱もジャパンファーストなのかね?」と冗談交じりに話し、去っていった。
さまざまなプレッシャーを背に、新横綱・稀勢の里は来場所に挑む。