暦の上では秋ですが、車内に子どもを残さないでください。何度でも言います

    JAFの実験では、室温を25度にした車の窓を閉め切り、気温35度の晴天下に置くと、15分で人体にとって危険な状態になったという。

    9月上旬まで厳しい暑さか

    気象庁は8月24日、3カ月予報(9〜11月)を発表。

    会見で竹川元章予報官は「9月上旬までは厳しい暑さになる可能性がある。秋の訪れは平年並みか平年より遅い」と述べた。

    消費者庁は、「暦の上では秋になりましたが」とした上で、車内に子どもを残さないよう呼びかけを続けている。

    同庁によれば、子どもが車内に閉じ込められて熱中症になったという事故情報が医療機関から寄せられているという。

    「自宅の屋根のない車庫で車の助手席に子どもを乗せた。保護者が運転席に乗り込もうとした時にはドアの鍵が掛かっていて、車の鍵は車中に置いたかばんの中に入れていた。外は暑く、119番通報し、50分後に救急隊が窓ガラスを割って子どもを救出したが、多量の汗をかいていて、軽度の熱中症」(0歳)

    わずか15分で生命の危険も

    JAF(一般社団法人日本自動車連盟)が2012年に行なった実験では、室温を25度にした車の窓を閉め切り、気温35度の晴天下に置くと、エンジンを止めてから15分で人体にとって危険な状態になったという。

    長崎県波佐見町では8月3日、女児(1)が車内に放置されて死亡する事故があった。報道によれば、家族は「車から降ろし忘れた」と話しており、女児は熱中症の可能性があるという。

    8日、群馬県中之条町の集合住宅の駐車場では、軽乗用車の車内にいた男児(8カ月)が死亡する事故が起きた。

    朝日新聞によれば、目立った外傷はなく、熱中症を含め死因を調べている。集合住宅には男児の父親の実家があり、到着時に男児が寝ていたため、両親は男児を車内に置いたまま、自らも実家で寝ていたという。

    消費者庁は、夏は短時間で車内の温度が上昇し、熱中症になって命の危険が高まるとしている。また、夏だけでなく、春や秋でも窓を締め切った車内の温度は上昇し、熱中症の危険はあるという。

    少しの時間でも車内に子どもを残したままにしないよう注意を呼びかけた。