振袖「はれのひ」問題 成人式だけではなく卒業式にも影響

    昨年利用した女子大生に話を聞いた。

    振袖の販売・レンタル業をする横浜の会社「はれのひ」が突然休業し、成人式に晴れ着を着られない新成人が続出した問題。

    騒動は成人式だけはなく、卒業式にも影響を与えている。BuzzFeed Newsは昨年の成人式に「はれのひ」を利用し、大学の卒業式でも利用予定だった女子大生に話を聞いた。

    「トラブルはなかった」スタッフの対応に好感

    横浜市在住で都内の大学に通うAさん(21)は昨年成人式を迎えた。Aさんが「はれのひ」を知ったのは式の2年前の2015年5月。自宅に届いたダイレクトメールで知った。

    「横浜市の成人式は人数が多いから早めに予約しないといけないと聞いていて、すぐに決めなければと思いました」

    2015年5月2日に「はれのひ横浜店」に向かった。

    「はれのひは、帯〆や重ね衿、ショールなどの小物が豊富で可愛く、細かくオーダーできました。自宅からのアクセスがよかったのも決めてのひとつです」

    ほかの会社も見学する予定だった。だが、店舗スタッフの対応もよく、また振袖を購入すると5年間は無償でクリーニングができたり、事前予約すれば着付けをしてくれるなどのサービスの良さで決めた。

    「はれのひ」の成人式プランは「ご購入プラン」「オーダーレンタルプラン」「お仕立て上りプラン」の3つある。

    Aさんが契約したのは「ご購入プラン」。振袖代とオプションを含めた48万円を一括でその日に支払った。

    2017年1月9日。迎えた成人式当日はトラブルはなく、スムーズだったとAさん。前撮りもトラブルはなく、スタッフの対応も好感を持てたという。

    「いま思えばなのですが、一度クリーニングに出したとき、店舗がすごい狭い場所に移転していました」

    同店は当初、複合商業施設「クロスゲート」7階に店を構えていたが、その後はクロスゲートから徒歩数分の商業施設「コレットマーレ」5階に移転している。

    卒業式への影響も

    「はれのひ」問題は成人式だけではなく、卒業式にも影響を与えている。

    Aさんは現在3年生。契約した成人式のプランには卒業式の「袴レンタル」もついており、「はれのひ」からレンタルする予定だった。

    来年に卒業式を控えるAさんは「いまから別のレンタル会社を探すしかないです」と話す。

    「はれのひ」社長に思うこと

    Aさんは「はれのひ」に振袖を預けておらず、手元に置いていたため、被害届けなどを出す予定はないという。

    「ニュースを見たときは『そんなことがあるのか』とショックを受けました。昨年、はれのひを利用していた者として他人事には思えませんでした」と話す。

    最後にいまだ姿をみせない同社社長の篠崎洋一郎氏についてはこう思う。

    「お店に来て、目を輝かしながら、振袖を選んだり、お化粧をしたりウキウキしている女の子の姿を見ていたら突然休業なんてことできないと思うんです。女の子たちの気持ちを裏切る行動。そんな人が経営していたなんて」


    横浜市と八王子市は「はれのひ特別相談窓口」を設置している。以下、連絡先。

    ●横浜市

    電話番号:045-845-6666

    受付時間:平日9時〜18時、土日9時〜16時45分

    所在地:神奈川県横浜市港南区上大岡西1-6-1 ゆめおおおかオフィスタワー4階・5階

    ●八王子市

    電話番号:042-648-2301。または042-631-5455

    受付時間:月曜〜土曜=9時〜16時30分(19日までは17時30分まで受付)

    所在地:東京都八王子市東町5-6クリエイトホール地下1階

    BuzzFeed JapanNews