自民党の杉田水脈衆議院議員が月刊誌「新潮45」2018年8月号(新潮社)への寄稿で、「(LGBTは)子供を作らない、つまり『生産性』がない」などと主張し、批判が上がっている問題。
自民党内からも批判の声が上がる中、7月26日、衆議院の野党第一党である立憲民主党がコメントを発表した。
同党からは山内康一国会対策委員長代理や尾辻かな子副幹事長など個人の発言はあったが、党として正式な見解を出すのはこれが初めて。
「基本的人権、自己決定権を否定する思想であり看過できない」
「自民党のLGBTをめぐる発言について」と発表されたコメントは、党内のSOGI(性的指向、性自認)に関するプロジェクトチーム座長、西村智奈美衆議院議員の名義で発表されている。
「子どもを産むか否かで差別することは、憲法が尊重する基本的人権、自己決定権を否定する思想であり看過できない」とし、「差別を禁じた憲法を遵守すべき国会議員が、自ら差別との自覚をもてないまま発言したことに驚きを禁じ得ない」と杉田議員に発言の撤回と謝罪を求めた。
二階幹事長にも謝罪求める
自民党の二階俊博幹事長は「人それぞれ政治的立場、いろんな人生観、考えがある」「右から左まで各方面の人が集まって自民党は成り立っている。別に大きな驚きを持っているわけではない」と発言している。
立憲民主党は「幹事長という立場にありながら、差別への無理解、無自覚を露わにした所属国会議員を問題なしとする言動は、差別そのものを公党の幹事長が容認したととれ、社会的影響も鑑み、許されるものではない」と二階幹事長にも撤回、謝罪を求めた。
最後、LGBT差別解消法の実現に向け、立法化を進めていることを主張し、「立憲民主党は、あらゆる差別に対して断固として闘う」とした。
BuzzFeed Newsは各政党に、杉田水脈議員の寄稿文に対する見解を聞いている。揃い次第、記事として公開する。