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「津波から逃げて」災害から命守る情報、6カ国語で。気象庁が多言語化に本気です

気象庁が大雨警報の危険度分布などの情報を6カ国語で提供をスタートしました。天気に関する用語や避難フレーズなど4000語の「多言語辞書」も公開。

気象庁は7月3日、多言語で、天気に関する情報の提供を始めた。

英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語、ポルトガル語、スペイン語の6種類だ。

気象庁のウェブページ上で、以下の情報を公開している。

  • 雨雲の動き(高解像度降水ナウキャスト)
  • 大雨警報(土砂災害)の危険度分布 / 土砂災害警戒判定メッシュ情報
  • 大雨警報(浸水害)の危険度分布
  • 洪水警報の危険度分布


気象庁はあわせて、気象や災害、地理に関する用語や、避難に関するフレーズ4000以上をまとめた「多言語辞書」も公開した。

気象庁はこれまでも英語で情報提供をしていたが、日本に在住する外国人が増えたうえ出身国も多様化していることから、より多くの言語で情報を出すことにしたという。

さらに7月末には、現在の6カ国語に加え、インドネシア語、ベトナム語、タガログ語、タイ語、ネパール語の計11カ国語で危険度分布を公表。9月ごろにはその11カ国語で防災気象情報も公表する予定だ。

さらに来年3月ごろにはクメール語、ビルマ語、モンゴル語の計14カ国語でも同様の情報の公開を予定している。

避難勧告や危険を伝えるフレーズも6言語で

多言語辞書」では、現在4095の気象や地理に関する単語が、英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語、ポルトガル語、スペイン語でまとめられている。

「大雨特別警報(土砂災害)」や「津波到達予想時刻」などの災害発生時や防災に関する言葉の他に、危険な場所を伝える時などに使える、市町村や河川の名前の外国語表記も載っている。

また、災害発生時の避難を促したり危険を伝える実用的なフレーズも6言語で載っている。

以下が、その例だ。

「今後、避難勧告等の発令の目安となる『氾濫危険水位(レベル4)』に到達する見込みです」

「崖の近くなど土砂災害の発生しやすい地区にお住まいの方は、早めの避難を心がけるとともに市町村から発表される避難勧告などの情報や気象台から発表される最新の気象情報に注意してください」

多言語化を実施した気象庁総務部企画課の担当者はBuzzFeed Newsに「気象庁が出す避難の呼びかけなどの情報を各自治体が伝える際、多言語でのフレーズ集を利用して、役立てていただければと思います」と話した。