「これは助かる」「他のコンビニでもやって!」ローソンが全店舗に“指差しシート”を設置。Twitterで称賛の声

    ローソンが全店舗のレジカウンターに「指差しシート」を設置しました。聴覚障害者がよりコミュニケーションを取りやすくするための取り組みです。

    レジカウンターの端には「レジ袋いりません」「温めてください」などと書かれたイラストが……。

    ローソンが全店舗のレジカウンターに8月30日から、「指差しシート」を設置しました。

    聴覚に障害がある人が買い物時に、よりコミュニケーションを取りやすくするための取り組みです。

    聴覚に障害がある社員が発案。マスク生活で困難経験

    指差しシートが設置されるのは、ローソンストア100をのぞく、1万3989のローソン全店舗。

    シートには、「レジ袋購入します」「レジ袋いりません」「はし・フォーク・スプーンください」「温めてください」と書かれた4種類のイラストが描かれていて、それを指で指してコミュニケーションが取れます。

    ローソンの広報担当者はBuzzFeedの取材に、この指差しシートを発案したのは聴覚に障害があるローソン社員だとし、こう話しました。

    「コロナ禍ではマスクを着用する生活になりました。口の動きで相手の言っていることを判断しにくい経験をした社員が、この指差しシートを発案しました」

    マスクをしていない状況では、聴覚に障害がある人の多くは、口の動きや身振りを見て会話を理解していました。しかし、コロナ禍のマスク生活では、相手の口の動きを見ることができなくなりました。

    そのため、買い物時にも店員とのコミュニケーションに困っていたといいます。

    聴覚障害がある社員がそのような自らの経験を元にシートを発案し、全国の店舗で使われることになりました。

    シートには「耳が聴こえにくい方はお気軽にお知らせください」と書かれていて、「耳マーク」もあります。

    「耳マーク」とは、聞こえが不自由なことを表すと同時に、聞こえない人、聞こえにくい人への配慮・サポートをするという意志を表します。

    一般社団法人「全日本難聴者・中途失聴者団体連合会」が保有するマークで、鉄道会社や銀行、劇場の窓口などでも設置が広まっています。

    「これは助かる」「他のコンビニでもやって!」との反応

    指差しシート設置に対し、Twitter上では「これはいいね!」「今までなかったのが不思議」との声が上がっています。

    聴覚に障害がある当事者からも「これは助かる」「こういう発見から対応してもらえるのうれしい」との反応がありました。

    また、「他のコンビニでもやって!」「あらゆる場面で導入を検討してほしい」と、同様の取り組みが広がってほしいと願う声も出ていました。

    サムネイル:時事通信