白とピンクのパッケージでお馴染みの、やさしい味の飴「特濃ミルク8.2」。
3月から、飴のパッケージの外装を、紙を使ったものにするそうです…!
「これからは、地球からも愛される商品をお届けしたい」。そのような思いから、商品の包装に使うプラスチックの削減のため、実施されます。
UHA味覚糖(大阪市中央区)によると、パッケージが紙を使ったものに変更になるのは、「特濃ミルク8.2」「特濃ミルク8.2 塩ミルク」「特濃ミルク8.2 抹茶」の3種類。
新しいデザインには「パッケージに紙を使用しています」と書かれています。
印刷のインキにも、再生可能な生物由来の有機性資源で化石資源を除いた「バイオマスインキ」を使っているということです。
新しいパッケージでは、外装の構成材質の50%に紙が使われています。
この変更によって、特濃ミルク3品で年間約14トンのプラスチック削減につながるそうです。
今後も、UHA味覚糖の主力商品のパッケージを、プラスチックから紙を使ったものへと変更していく予定ということ。
キットカットでも…
スーパーやコンビニに並ぶ、大袋タイプの「キットカット」のパッケージも、かわっていたことに気づいていましたか?
ネスレ日本は2019年9月、「キットカット」の大袋タイプ5種の外装を全て、プラスチックから100%紙製に変更していました。
ネスレ日本によると、個包装を紙製にする試みもありましたが、製品が空気に触れやすくなり品質劣化が進んでしまうなどの問題があり、現段階では個包装はプラスチックのままだそうです。
今後、研究を重ね、いずれは梱包素材すべてをリサイクル可能なものにするということ。
実は紙のパッケージへの変更で、製作コストは上がっていました。担当者は報道陣に対し、地球環境を考えると「コストが上がって収益が圧迫されたとしても、やるべきだと判断しました」と語っていました。
なんで企業の努力が必要なの?
ところで、なぜ製菓など食品メーカーは近年、商品の包装を変更する努力をしているのでしょうか。
それは、日本だけでなく、世界全体でプラスチックの使用・排出を削減しようという動きがあるからです。
農林水産省・食品産業局の発表によると、2016年に日本で排出されたプラスチックの量は899万トンでした。
うち食品・洗剤容器やトレイ、レジ袋などを含む「包装・容器等/コンテナ類」に分類されるプラスチックは45.3%の407万トンでした。
排出されたプラスチックごみは、リサイクルするなどの方法もあります。しかし、プラスチックでなく紙で対応できる包装などについては、企業が変更し、プラスチックごみの量を減らす努力がなされています。