「絵面つよすぎる」「これマジ気をつけて」下水道局のツイートに大反響。背景には若者が被害に遭う深刻な状況が

    東京都下水道局がツイートした「強い絵面」のイラストが話題です。投稿の背景には、若者が多く被害に遭う深刻な状況がありました。

    東京都下水道局がツイートした「強い絵面」のイラストが話題です。

    イラストには「その検索、ちょっとまって!」「STOP!」と大きな文字。

    これは、ネットで検索し依頼したトイレ修理業者に、高額な料金を請求されるトラブルについて注意を呼びかける投稿です。

    投稿の背景には、若者の被害が急増している深刻な状況がありました。東京都下水道局に話を聞きました。

    トイレがつまったことに慌ててインターネットで修理業者を検索し、上位に出てきたサイトで依頼をした結果、高額な料金を請求されるトラブルが増えています。そんな困った時の連絡先を下水道局ではお知らせしておりますのでご活用ください。

    Twitter: @tocho_gesuido

    東京都下水道局がイラストを紹介した投稿は、5万いいね、3万件以上リツイートされ、大きな反響を読んでいます。

    イラストを見た人からは「絵面が強すぎるw」「どういう状況」といったコメントが。

    一方で、「これマジ気をつけて」「これ大事。排水が詰まってるって数万請求された」「友達、出張料で8万取られた」と被害を訴える声もあがっています。

    東京都下水道局によると、近年、若者が悪徳修理業者とのトラブルに巻き込まれるケースが増えているといいます。

    ネット検索で「950円〜」の表示。修理を依頼→25万円請求の被害

    イラストでは、修理業者のトラブルについて、こう呼びかけています。

    《トイレがつまったことに慌ててインターネットで修理業者を検索し、上位に出てきたサイトで依頼をした結果、高額な料金を請求されるトラブルが増えています》

    施設管理部排水設備課の担当者は取材に対し、「下水道に興味関心を持ってもらうことは難しく、課題でした。イラストは、まずは目をひく形にしました」と話します。

    「被害に遭っている方は20代が多く、大学生の一人暮らしの方を対象に周知を始めました」

    「消費者生活センターの相談員とも話し合い、呼びかけなどの対策を考えてきました。トラブルになる前に防ぎたい、という思いです」

    昨年度に都内の消費生活センターに寄せられた、トイレの詰まりなど修理に関する相談は計954件。前年度の約3倍と若年層を中心に急増しています。

    20代男性がトイレ修理業者をネットで検索し、「950円〜」という表示を信じて依頼したところ、修理完了後に25万円を請求されたーー。

    寄せられた相談の中には、こんなケースもありました。

    トイレがつまった時はどうすればいい?ポイントは

    では万が一、トイレがつまった時には、どう対処するのが正解なのでしょうか?

    下水道局の担当者は、賃貸住宅に住んでいる場合、まずは管理会社に連絡するべきだと指摘します。

    トイレがつまった時用の「すっぽん」(ラバーカップ)が自宅にある場合は、それを使えばOK。100円ショップなどにも売っています。

    自宅が賃貸でなく、かつ東京都内に住んでいる場合は、総合設備メンテナンスセンター(電話:0120-850-195)に問い合わせましょう。

    東京都下水道局のサイトでは、信頼して修理を依頼できる「東京都指定排水設備工事事業者」の一覧も、自治体ごとに掲載しています。

    担当者は「下水道について身近に感じていない方にも、緊急連絡先のような形で知っておいてもらえると良いと思います」と話します。

    国民生活センターも注意呼びかけ

    独立行政法人「国民生活センター」は、トイレ修理、水漏れ、配管のつまりなどの修理を依頼する際のポイントとして、以下のような点をあげています。

    ・インターネット上の広告の金額表示をうのみにしない

    ・地元の工務店や自治体の管工事組合など信頼のおける事業者を探しておく

    ・実際に水漏れなどのトラブルが起こったときを想定し、初期対応について調べておく

    ・作業に来てもらったときに、契約を急かされたり、次々と高額な作業を提案される場合などは作業を断る

    ・作業後に高額な料金を請求された場合、料金・作業内容に納得できない場合はその場で支払いをせず、警察や消費生活センターなどに相談する

    トラブルになった場合は、消費者ホットライン「188(いやや)」に相談することもできます。