「中村さんは英雄」アフガン現地からも死悼む声。美大生が肖像も

    アフガニスタンで中村哲医師が銃撃を受けて死亡した。現地からは死を悼む声があがっている。肖像を描いた青年を取材した。

    アフガニスタンで長年、支援に携わって来た中村哲医師が12月4日、現地で何者かの銃撃を受けて死亡した。

    中村さんは、医療や灌漑(かんがい)整備などの支援事業を40年近くにわたり続けてきた。日本だけでなくアフガニスタンからも死を悼む声があがっている。

    Twitter上では「#ناکامورا」(ナカムラ)というハッシュタグができ、人々がダリー語やパシュトー語などアフガンの言葉でメッセージを寄せている。

    ニュースで中村さんの死亡を聞き、中村さんの肖像を描いたアフガン人の大学生がいる。BuzzFeed Newsはメッセンジャーを通じて話を聞いた。

    この絵を描いたのは、アフガニスタンの首都カブールに住む、大学生のイクバル・タルナクさんだ。カブール内の美大で絵画を学んでいるという。

    タルナクさんは「中村さんはここでは、とてもよく知られていて、アフガニスタンのために働きかけて下さった方だと、みんな心から尊敬しています」と話す。

    銃撃事件で中村さんが死亡したことを知り、悲しみと中村さんを悼む思いから、肖像を描いたという。

    タルナクさんは話す。

    「今回の事件についてアフガニスタン人は本当に怒っていて、深い悲しみを感じています。私も事件に対して本当に憤りを感じます。アフガニスタンにとって、今日はとても悲しい日です」

    タルナクさんは、自分のFacebookに中村さんの肖像を掲載。友人らが、FacebookやTwitterで追悼の言葉と共に投稿している。タルナクさんは話す。

    「中村さんはアフガニスタンのことを愛してくれていて、彼の農業に関するプロジェクトのことは、みんなよく知っていました。彼の功績に心から感謝したいし、日本にもありがとうと言いたい」

    「彼はアフガニスタンの英雄です」