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妊婦さんが安心して過ごせるように。「マタニティを応援するマーク」知ってますか?

マタニティマークの妊婦さんと赤ちゃんをハグするような絵柄の「マタニティを応援するマーク」の使用が広まっています。

「妊婦さんを応援していますという気持ちをマークで伝えられたら」という思いから、1人の男性が「マタニティを応援するマーク」を作った。

妊娠している女性がつける「マタニティマーク」をハグしているデザインに"I support you"(私はあなたを応援します)の言葉が入っている。老若男女関係なく、誰でも妊娠中の女性と赤ちゃんを思う気持ちを表現できるマークだ。都内の区役所や保健所窓口で配布している。

マークの発起人で、自らを「マタニティを応援する男」という、市橋直久さん(48)に話を聞いた。

「妊婦さんを大切にすることは、新しい命を大切にすること」

Sumireko Tomita/ BuzzFeed

市橋さんがこのマークを作ろうと思ったきっかけは、マタニティマークすらなかった15年前、妻が妊娠した時に感じた「大変さ」や「肩身の狭さ」だったという。

妊娠時は市橋さんの妻も体調や気持ちが安定せずに大変だった。「周りからジロジロ見られている気がして、肩身のせまさを感じました。子どもが産まれたあともそうでした」と、市橋さんは語る。

「周囲のすべての人が、煙たい目で見ているわけではないのですが、妊婦や子育てをしているパパやママたち当事者は、そう感じてしまうことがあるのではないかと思っています」

「自分自身も電車や街中で、妊婦さんからはそう見えているのでは?」と感じたという市橋さんは、「たいへんだけど、がんばってな」「元気な赤ちゃん産んでな」といった気持ちを妊婦やその家族に伝えるために、マークを作ることを思いついたという。

「妊婦さんを大切にすることは、新しい命を大切にするということです。この活動を通じて、すべての子どもたちが笑顔で暮らすことができる世の中につなげたいと思っています」

マークのウェブサイト / Via maternity-papa.com

1人で始めた活動。今では区役所でも配布

「妊婦さんを応援したい」という一心から、1人で2015年に活動を開始した市橋さん。厚生労働省にマタニティマークの使用申請を行い、まず1000個を作成した。

マークは自らがデザインした。性別を問わずに付けてほしかったため、母子のイラストをハグする人物はユニセックスを意識したという。マタニティマークと同じように、鞄などにつけることができる。

自治体からも好評で、最初は両親学級などで配布をはじめた。しかし各区役所などでは「予算は組めない」とのことだったので、クラウドファンディングを実施し、1万個以上に増産。

2017年からは東京都江東区、豊島区、墨田区、台東区、小平市や三重県四日市市の役所や保健所窓口、子育て支援団体で無料配布をしているほか、ウェブサイトでも販売している。

サイトには、こんな願いが綴られている。

「ネット空間では、妊婦に対するネガティブな風評が目立ちます。しかし、多くの人はネガティブではなく、応援している」「見えないだけ。ならば、見えるようにする。現実の空間で、ひとり1人の優しさが思いやりを可視化させる」

Sumireko Tomita/ BuzzFeed

「妊婦さんや子育て中の家族に安心してほしい」

普段は会社員をしている市橋さんは、ボランティアとしてこのマークを広げる活動をしている。1人で始めた活動も、今ではマークに賛同する友人もボランティア活動に加わっているという。

マークを知った人たちからはTwitter上で「電車で妊婦さんや子育て中の家族に安心してほしい」「私も身近に妊婦さんがいるから付けて応援したい」といった声が寄せられている。

サイトでは「賛同する」ボタンで、応援メッセージを送ることもできる。「私も妊娠時につわりがひどかったから今度はサポートする側にまわりたい」という意見も並んでおり、市橋さんは「優しい気持ちをお持ちの方が多くいることに、いつも勇気をもらっています」と話した。

一方で、メッセージの中には「妊娠中にマタニティマークを付けていると嫌がらせを受けた」「Twitterでよく妊婦さんに対するひどいツイートを見かける」と、妊婦をめぐる厳しい状況を伝える声も。

Sumireko Tomita/ BuzzFeed

メッセージと共に個装されたマーク

市橋さんは、社会全体で妊娠中の女性やその家族を応援するためにも「多くの方にこのストラップを付けてほしいと思います」と話し、こう展望を述べる。

「マタニティを応援するマークの主旨に賛同いただける方なら、どなたにでもつけてほしいと思います。そして妊婦さんが『マタニティマーク』を付ける、パートナーが『マタニティを応援するマーク』を付けるといった、文化にしていきたいです」

Contact Sumireko Tomita at sumireko.tomita@buzzfeed.com.

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