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日本の学校の「ふつう」は、海外では全然ふつうじゃないから。あるアニメ動画が作られた理由

海外につながりのある児童やその保護者のために、日本の学校生活について7言語で説明するアニメ動画ができました。文部科学省がYouTubeで公開しています。

日本に移住してきたばかりの外国人の家族など、日本の文化や習慣に不慣れな児童や保護者のために、日本の学校生活について説明するアニメ動画ができました。

文部科学省が7つの言語で作成し、YouTubeで公開しています。

日本特有の学校での習慣や年間行事などについて、2つのアニメ動画で説明しています。

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「おしえて!日本の小学校」の日本語版アニメ動画

アニメ動画は2種類あり、「おしえて!日本の小学校(約15分)」では日本の小学校での学校生活の様子や授業、年間行事などについて紹介。

「はじめまして!今日からともだち(約8分半)」では外国につながりのある主人公が、はじめて小学校に登校した日の経験を通して、日本の学校での習慣などを説明しています。

それぞれの動画は、日本語、英語、中国語、ベトナム語、スペイン語、ポルトガル語、フィリピノ語版があります。

今後、韓国・朝鮮語、インドネシア語、タイ語、ミャンマー語、カンボジア語、ネパール語、モンゴル語でも公開される予定です。

文部科学省によるとアニメ動画は、近年増加している海外につながりのある児童の学校での受け入れを円滑に進めていくことを狙いとしています。

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「はじめまして!今日からともだち」の英語版アニメ動画

日本の学校での「普通」が、海外の学校での「普通」とは限らないから…

学校生活のスケジュールや授業内容、習慣、行事などは、各国で違います。

そのため動画では、細かいところまで丁寧に説明されています。

例えば、日本の学校では普通である「子どもだけで歩いて登校する」「学校に着いたら上履きに履き替える」「給食は児童が白衣を着て配膳をする」なども、海外の学校では習慣がない国もあるからです。

「おしえて!日本の学校」の動画では、「持ち物には名前を書く」「アクセサリー類やマニュキュアは基本禁止」「掃除の時間には子どもたちが自ら掃除をする」などのルールや習慣も紹介しています。

動画内で紹介された習慣や学校施設に関する情報は、絵カードにもなっていて、ウェブサイトにPDF版でアップされていて、ダウンロードして印刷し使うことも可能です。

動画は家庭でYouTubeで見るほか、外国人児童の就学説明会やプレスクール、自治体などでの活用も想定されています。

文部科学省によると、2018年度時点で、公立学校で日本語指導が必要な児童・生徒数は5万人を超え、10年で1.5倍になっています。

一方で、学校側の受け入れ体制の整備は進んでおらず、文科省の調査によると、9割近くの市町村教育委員会が「外国人児童・生徒の教育に関する研修ができていない」と答えていました。

原因としては、 「計画的な研修実施の難しさ」や「研修講師の確保が困難」「どんな研修にすべきかわからない」という声があったといいます。

そのような教員側への研修の課題もあるため、研修に使える「外国人児童生徒等の受入れ」「日本語指導の方法」などの各20分程度の動画5本も公開しました。

文科省は「外国人児童・生徒等について、学校において円滑に受け入れを行い、日本語指導をはじめとした適切な指導・支援を行うことが重要」とし、「受け入れ体制の充実に努めます」としています。


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サムネイル:文部科学省の「おしえて!日本の小学校」絵カードより