リツイートの仕方が変わった?Twitter社が打ち出した「誤情報の拡散を防ぐため」の対策とは

    Twitter社はアメリカ大統領選挙の週まで、通常のリツイートではなく「引用リツイート」を推奨していきます。

    Twitter社は、10月20日から11月第1週目まで、ツイートを拡散する際に「引用リツイート」を推奨する仕組みを導入すると発表した。

    11月3日に行われるアメリカ大統領選挙を前に「誤った情報の拡散を防ぐため」だという。

    すでに日本でも、ブラウザでTwitterを使っているユーザーには、テストが始まっている。

    リツイートボタンを押すと、通常のリツイート画面ではなく、コメントを入力する「引用リツイート」の画面が表示される。

    リツイートの方法、何が変わった?

    ツイートを拡散する前にもう一度考えていただくため、リツートよりもご自身のコメントを付加する「引用ツイート」を推奨いたします。この変更により、リツイートしようとすると、まずコメント入力画面が開きます。コメントなしで投稿すると通常のリツイートとなります。

    @TwitterJP

    Twitterでは通常、リツイートボタンをクリックし、「リツイート」か「コメントを付けてリツイート」を選ぶ仕様になっている。

    今回の変更では、リツイートをクリックすると、コメントを付けてリツイートをする「引用リツイート」の画面が表示される。

    Twitter社はその理由について、「ツイートを拡散する前にもう一度考えていただくため、リツイートよりもご自身のコメントを付加する『引用ツイート』を推奨する」としている。

    この変更は米Twitter社が10月9日に発表していた。それを受けた日本メディアの報道の内容で誤解を招きうる表現などがあったため、Twitter Japan(@TwitterJP)が12日、改めて日本語のツイートで説明した。

    引用RTでない、通常のリツイートも可能

    仕様が変更になった一方で、そのままコメント入力欄に何も書かず、そのままリツイートボタンを押すと、引用リツイートでない、通常のリツイートをすることができる。

    Twitterは、通常のリツイートも、引用リツイート画面を経由して行う仕様については、こう意図を説明した。

    「単にRTしたい方にとっては面倒なステップではありますが、当該ツイートが安易に拡散されるよりも、ご自身の見解、それに対する反応など、会話の文脈が理解しやすくなりより有意義なものになることを期待しています」

    フォローしていない人の「いいね」も非表示に

    リツイート方法の変更のほかに、日本でも、フォローしていない人の「いいね」やフォロー情報が、タイムラインに表示されなくなる。

    Twitterは、フォローしていない人による「いいね」の表示については「自身のネットワーク外で交わされる関係性の高い情報を知るための機能」とした上で、「『いいね』がしっかりと考慮されたうえでされているとは限らないため、非表示とすることにしました」と説明した。

    米大統領選挙とソーシャルメディア

    米Twitter社がこのような対策を講じる理由は、11月3日に迫るアメリカ大統領選挙だ。

    誤情報がリツイートにより拡散されることを防ぐため、一段階操作手順を増やし、ユーザーにリツイートにふさわしい情報かどうか一考することを求める。

    大統領選挙に関しては、選挙を妨害・干渉を扇動するようなツイートは「削除する可能性がある」という。

    また、立候補者やその選挙事務所の投稿を含み、正式な選挙結果が出る前に、当選結果を主張するようなツイートには、忠告の表示が出され、選挙の公式サイトに誘導するリンクが貼られる。

    2016年の前回大統領選挙では、ロシアがSNSを利用して選挙に介入したという疑いが浮上。米連邦捜査局(FBI)や連邦議会は疑惑について調査していた。

    今回の選挙でも、介入が起きる可能性があると懸念が拡がっている。

    米フェイスブックは9月、ロシアの団体の関連アカウントを削除したことを明らかにしている。

    誤情報を含むツイートには警告、反応も制限

    米Twitter社は、影響力のある著名人の投稿について、誤情報が含まれるとされるツイートには、警告をつけるなどの対策もとっている。

    選挙立候補者やキャンペーンのためのアカウント、または米国在住でフォロワーが10万人を超えるアカウントについては、誤解を招く情報が含まれている場合、警告文をまず押してからしか、ツイート本文を見ることができなくなる。

    また、それらのツイートに関しては、引用リツイートのみ可能となり、いいねやリツイート、返信などは出来なくなる仕様だ。

    これらの対策は、すでに新型コロナウイルスに関する情報についても行われている。

    新型コロナに感染して治療を受けていたトランプ大統領が、10月12日、自身の回復状況や他人への感染の可能性について投稿したツイートには、「コロナに関して、誤解を招き、有害な情報を含んでいる可能性がある」との警告文がついた。


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