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「ペットボトルはゴミではない」って…どういうこと? その理由が、なるほどすぎた!

サントリー食品インターナショナルは、ペットボトルのリサイクルに関する目標を発表しました。

「C.C.レモン」「伊右衛門」「GREEN DA・KA・RA」などの飲料を販売するサントリー食品インターナショナルが、ペットボトル容器をさらにエコなものにしていくという目標を発表しました。

齊藤和弘社長は会見で「ペットボトルはゴミではなく資源」と述べ、リサイクルの展望を語りました。

「ペットボトルはゴミではない」ってどういうこと?

これまでも、ペットボトルのリサイクル技術の向上に力を入れてきたサントリー。

リサイクル素材か植物由来素材のみを使ったペットボトルの割合を、国内販売で今年中に50%まで引き上げることを目指すと発表しました。

2030年までには100%にし、ペットボトルを作る際に「化石由来原料の新規使用をゼロにする」ことを目標としています。

齊藤社長が言う「ペットボトルはゴミではなく資源」という言葉、いったいどういう意味なのでしょうか?

これは、消費者がペットボトルを正しくリサイクルに出し、事業者が回収、リサイクルすることで、「資源」にしていく流れを指します。

業界全体で、これまでの「ペットボトル→トレイやシート、繊維」のリサイクルに加え、「ペットボトル→ペットボトル」のリサイクルの割合を増やしていく動きが広がっているのです。

回収されたペットボトルが繊維などにリサイクルされた場合、その商品が使用後にリサイクルされなければ、リサイクルの循環はそこで止まってしまいます。

しかし「水平リサイクル」とも呼ばれる「ボトル to ボトル」のリサイクルでは、「何度でもリサイクルできる」ようになるメリットがあります。

清涼飲料業界の団体である一般社団法人「全国清涼飲料連合会」は、ボトル to ボトルのリサイクルの比率を、2030年までに50%にすると宣言しています。

外出先でペットボトルに入った商品を購入しないよう、マイボトルを持ち歩く文化も広がっています。

そんな中、ペットボトル容器で飲料を販売する企業側も、新たな石油を可能な限り使わずに新しいペットボトルを作る、リサイクル技術の改善に力を入れています。

リサイクルに出す時、気を付けるべきことは…?

外出先でペットボトル入りの飲料を飲み、回収箱に入れる時、どのようなことに気をつけたらいいのでしょうか?

BuzzFeed Newsの質問に対し、齊藤社長は「苦労しているポイントです」と話し、次のように説明しました。

「以前は、ペットボトルの中にタバコなどゴミが入っている状態が多かったです」

「飲み残しがある程度の量あると(リサイクルの)材料として使いにくいので、できるだけ飲み干してほしいです」

ペットボトルの中にゴミや飲み残しなどが入っていると、新たなペットボトルへのリサイクルが難しくなります。

自宅で分別する際と同じく、ペットボトルのキャップとラベルをはがし、中身を空にしてリサイクルに出すことが重要だといいます。

回収ボックス≠ゴミ箱。ゴミは捨てないで!

駅や街中などに置かれているリサイクル用の回収ボックスをめぐっても、人々の認識やモラルに課題があります。

齊藤社長は、こう話します。

「ペットボトルの回収ボックスがゴミ箱として使われてしまっていることが多かった。なるべくそうならないように、入り口の形状などを工夫しています」

「残念ながら様々な場所でゴミ箱が減ってしまっているなかで、ペットボトル回収のリサイクルボックスが、家庭用ゴミの捨て場になってしまうということもあります」

自動販売機の横などに置かれているペットボトル・缶用の回収ボックスの中身は、リサイクル用施設に運ばれ、ゴミ焼却場には運ばれません。

リサイクル率を上げていくためにも、回収ボックスには缶・ペットボトルのみを入れ、ゴミを捨てないことが大切です。