ニューヨークで開催されたファッションの祭典、「メットガラ(Met Gala)」。
毎年、セレブリティたちが身にまとう様々な衣装が注目されます。
「アメリカのファッションの辞書」をテーマに開かれた今回のメットガラ。
中には社会的なメッセージを伝えた衣装も見られました。
オカシオ・コルテス議員「富裕層に課税せよ」

アレクサンドリア・オカシオ・コルテス米下院議員は、"TAX THE RICH(富裕層に課税せよ)"と書かれた白いドレスを着用。
アーティストや芸能人など、アメリカ有数の富裕層ばかりが招待されるメットガラで、そのメッセージを前面に押し出したドレスを着たことで話題になっています。
コルテス議員は以前から、富裕層への増税を訴えています。
キスをする2人の男性「クィアの愛を祝福し、可視化」

カーラ・デルヴィーニュさんは、家父長制に反対するメッセージ

モデルで俳優のカーラ・デルヴィーニュさんは、家父長制に反対するメッセージを胸に掲げた衣装を着用。
衣装のメッセージについてインタビューされたデルヴィーニュさんは「女性のエンパワーメントとジェンダーの平等」を訴えました。
「女性に平等な権利を」マロニー下院議員

キャロライン・マロニー下院議員は「EQUAL RIGHTS FOR WOMEN(女性に平等な権利を)」というメッセージを大きく掲げたドレスを着用。
手には「ERA YES」と書かれたタンバリン。ERAはEqual Rights Amendmentの略で、男女平等を掲げる米国憲法の修正条項を意味します。
「IN GAY WE TRUST(我々はゲイを信じる)」

女子サッカーのミーガン・ラピノー選手は、「IN GAY WE TRUST」と書かれたクラッチバッグを持って登場。
アメリカの紙幣や硬貨にも記されている「IN GOD WE TRUST(我々は神を信じる)」という標語の"GOD"を"GAY"に変えて、「IN GAY WE TRUST(我々はゲイを信じる)」としました。
ラピノー選手は、女子バスケのスー・バード選手と婚約しています。
日本とハイチの文化を融合。「移民」をイメージ

テニスの大坂なおみ選手は、両親の出身地である日本とハイチの伝統衣装やデザインを融合させたドレスを着用。
ドレスをデザインした姉の大坂まりさんは、衣装に込めた思いをInstagramの投稿でこう綴りました。
「アメリカ人というテーマを聞いた時、最初に思いついたのは『移民』についてでした。移民がアメリカを作り上げてきましたし、移民の文化や言語が混ざり合って、この国をユニークにしています」
「このドレスは、私たちの日本とハイチのルーツが混ざり合っている様子を表しています」
Correction: 「ドレスをデザインした妹の大坂まりさん」とあるのは、「姉の大坂まりさん」の間違いでした。訂正してお詫びします。