新元号有識者の番組内紹介で「女性」の分類に批判の声。日テレの説明は…

    日本テレビの番組内の、新元号選定に関する有識者メンバーの紹介で、林真理子さんと宮崎緑さんを専門分野でなく「女性」と性別で分類。批判の声が集まっています。

    日本テレビの報道番組「news every.」で、新元号選定に関わった女性有識者の紹介の仕方が不適切だったと、インターネット上で話題になっている。

    番組ではパネルを使って有識者9人を紹介する際、男性有識者の紹介では「経済界」「マスコミ界」「法曹界」など専門や経歴によるカテゴリーで紹介した。一方、作家の林真理子さんと千葉商科大学国際教養学部長の宮崎緑さんは、専門などでなく「女性」という性別の枠でくくられていた。

    問題視されたのは4月1日夕に放送された、ジャーナリスト池上彰さんによる新元号「令和」の徹底解説の回。

    林さんと宮崎さんの2人を、経歴や専門ではなく性別で分類したパネルや番組進行に、Twitter上では「ひどい。これは女性蔑視」「専門性は無視なのか」と、批判の声が集まった。

    なぜ性別で分類したのか?

    BuzzFeed Newsは、なぜ女性有識者を性別で分類したのかについて、以下の点を日本テレビ広報部に質問した。

    ・有識者のメンバーで林真理子さんと宮崎緑さん2人が「女性」という枠組みになった理由は。

    ・Twitter上などで「女性枠」に対する批判が集まっている。貴社広報部などに批判の電話などはあったか。それにどう対応したか。

    日本テレビの回答は…

    日本テレビ社長室広報部は「政府が打ち出す『女性活躍推進』という方針が、懇談会のメンバーにも反映されているとみられる旨を説明したもの」と説明した。

    広報担当者は電話取材で、昭和から平成に改元する際の有識者には、8人中女性が1人しか含まれていなかったが、今回は2人に増えたことなどを指摘。

    安倍政権が推進する「すべての女性が輝く社会づくり」が、有識者での女性メンバー増加にも反映されており、その意味を汲み取ってパネルでも「女性」という分類にしたという説明を行なった。

    番組内で、池上彰さんは女性有識者2人について次の様な説明を行なっている

    「いま、女性活躍社会をと言っているわけですから、女性が2人。作家の林真理子さん。やはり文学者ですから、言葉についてより感覚が鋭いというので選ばれたんでしょうね」

    「そして宮崎緑さんに関しましては、今の天皇陛下の退位についての有識者懇談会というのに出ていらっしゃいますから。そのつながりで今回も、ということだと思うんですね」

    解説の中で、パネルの分類が専門でなく「女性」と性別になっていることについては言及はしなかった。

    令和では…

    Twitter上では、新元号発表の節目でこのような報道が行われたことについて、「令和の時代にはこんなくくりがなくなりますように」「変えていかなければ」という、女性をめぐる世の中の姿勢に関するツイートも多くあった。