大阪駅前に、アスファルトを突き破って生え、話題となった「ど根性大根」が何者かによって引き抜かれました。
その後、大根の代わりに置かれていた「ワケギ」もなくなり、穴も埋まりました。
大根やワケギはどこへ?穴を埋めたのは誰?ーー。
道路を管理する、大阪市建設局の担当者に話を聞きました。
大根、抜く予定だった?成長を見守る姿勢?
阪神百貨店梅田本店前の歩道橋のたもとに生えた「ど根性大根」は、11月6日ごろから、新聞やテレビなどに取りあげられて話題となりました。
担当者によると、大阪市建設局も報道で大根が生えていることを知り、現地に確認に行ったといいます。
担当者はこう話します。
「もっとニョキっと生えていたら(大根と)分かったかもしれませんが、周りには雑草も生えており、しゃがまないと、大根だとはわかりませんでした」
「大根が通行の妨げになっていたら抜かないといけないのですが、すぐに現地に行って確認したところ、妨げにはなっていませんでした」
大根は歩道橋のすぐたもとで、誰かがつまずいて転倒することもないと判断したために、「見守る」という判断になったといいます。
「見守ることもなく抜かれてしまった」
ど根性大根は、TwitterなどSNS上でも「生命力を感じる」「元気がもらえる」などと人気になり、「大阪の新しいフォトスポット」となっていましたが、何者かによって抜かれてしまいました。
話題になって1週間もしないうちに引き抜かれてしまったことに対して、担当者は「見守ることもなく、抜かれてしまいました」と語ります。
穴が空いたままだと「危険」。ワケギは…?
11月9日、大根が引き抜かれたと報道があり、「穴が空いたままだと危険」ということで、午後に穴を埋めに行ったといいます。
しかし、その作業をしに現場に行った際には、すでにワケギはなかったということです。
ワケギは、穴を埋める作業をするまでに、何者かに持ち去られたか、掃除の一環として捨てられたことが考えられます。
担当者は「個人的には、大根が生えた話はほんわかして良い話だと思いますし、その良い話がこのような形で途切れてしまって残念」と話す一方で、穴を埋めたことに対しては「穴が空いていると危ないので、淡々と元の通りに戻した形です」と説明しました。
大根に関しては「周りに住んでいる人もいないため、植えたということではなく、種は飛んできたか鳥が運んできたのでは」と推測しました。