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新型肺炎のお知らせに全国で使われた「やさしい日本語」って…?

新型コロナウイルスについて各自治体は、外国住民向けの「やさしい日本語」のお知らせも出しました。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、県や市など各自治体が住民に向けた、電話相談窓口などのお知らせを発表しています。

その中で、外国住民にも感染防止策や相談窓口などの情報を伝えるために、全国約20カ所の自治体などで「やさしい日本語」でのお知らせも出されました。

英語や中国語でのお知らせに加え、「やさしい日本語」では、簡単な言葉や理解しやすい文法、ひらがなを用いて説明しています。

法務省は、厚生労働省が発表した2月6日時点の新型コロナウイルスについてのお知らせ「Q&A」を、やさしい日本語に書き換えてウェブサイトに掲載しています。

各自治体では、それをPDFで掲載したところもあれば、独自に、自治体が設けている外国住民向けの相談電話窓口や、外国語対応が可能な医療機関の案内を、やさしい日本語で書いたものもあります。

そもそも「やさしい日本語」ってどんなもの…?

やさしい日本語は、日本語に不慣れな外国人に対して使われる、シンプルで分かりやすい日本語です。

難しい言葉を避け、簡単な言葉や言い回しに変えたり、文書の場合は漢字にひらがなで読み仮名をつけます。

日本に住んでいる外国出身者は、習得レベルには差があっても、少しは日本語を勉強して理解できる人も多いため、簡単な日本語での表記が実施されています。

新型コロナウイルスについて法務省の言い換えでは、このようになります。

この例では、難しい漢字は使わず、箇条書きやイラストも使って、より分かりやすく書かれています。

言葉と言葉が詰まっていると読みにくく、区切りも分かりにくいため、言葉と言葉の間にはひとマス、スペースをいれます。

また、長い一文に情報を盛り込むのではなく、簡潔に一つの文章を短く区切ります。

なぜ多言語表記でなく「やさしい日本語」?

新型コロナウイルスは、中国の湖北省・武漢市で発生し、同省を中心に近隣省などで感染が拡大しています。

よって日本でも、中国から渡航してきた人や、湖北省・武漢市へ2週間以内に行った人と接触した人に注意を呼びかけています。

省庁や各自治体は、中国語での案内のほかにも、中国語での電話相談窓口を設置するなどの取り組みをしています。

しかし、中国へ渡航した人や、渡航者と接触した人は、必ずしも日本語や中国語話者とは限りません。

法務省によると、日本に住んでいる外国人の中で、中国・台湾出身者以外に人口が多いのは、韓国、ベトナム、フィリピン、ブラジル、ネパールなど、英語・中国語などを母語としない人たちです。

また、インドネシア、タイなど様々な国の出身者も増えていることから、各自治体では、できる限り、情報を多言語化したり、やさしい日本語での表記を増やしたりしています。

各地での新型肺炎の「やさしい日本語」案内

省庁や全国の各自治体、国際交流協会などのウェブサイトで発表されている、新型コロナウイルスについての、独自のやさしい日本語での案内のリンクを紹介します。

法務省:厚生労働省による「メッセージ」と「Q&A

北海道:北海道

青森県:青森県国際交流協会

秋田県:秋田県

東京都:港区西東京市豊島区

神奈川県:横浜市

千葉県:船橋市佐倉市

茨城県:茨城県国際交流協会

愛知県:愛知県国際交流協会小牧市

富山県:とやま国際センター

岐阜県:岐阜市国際交流協会

広島県:広島県江田島市福山市

岡山県:総社市

山口県:山口県国際交流協会

鳥取県:鳥取県国際交流財団

福岡県:福岡市北九州国際交流協会

長崎県:長崎市長崎県国際交流協会

鹿児島県:鹿児島市