新型コロナウイルスの感染拡大で、日本を訪れている外国人観光客を対象に、相談できる電話窓口が、各地で設置されている。
外国人観光客で「新型コロナウイルスに感染したかもしれない」と不安に思う人のために、大阪府、愛知県、福岡市などでは、中国語をはじめとする多言語で相談を受け付け、適切な医療機関などへ案内をする。
日本政府観光局(JNTO)も、SNSなどを通して呼びかけをし、多言語対応のホットラインや医療機関を探せるウェブサイトも紹介している。
それぞれのサービスを紹介する。
JNTOのアプリ「JAPAN OFFICIAL TRAVEL APP」では、そのサイトをGoogleマップと連動して、自分の周りにある医療機関を探すこともできる。
また、JNTOの担当者はBuzzFeed Newsに対し、「旅行客の中には海外旅行保険に入らずに訪日する人も少なくないため、海外旅行保険への加入を呼びかけています」と話す。
新型コロナウイルスの流行などもあり、JNTOはTwitter(@JapanSafeTravel)やWeiboで、保険会社数社のリンクを貼り、病院にかかることになった時のために、保険の加入を推奨している。
愛知県や福岡市が設置した多言語の相談窓口では、県内や市内に滞在している外国人しかサービスを利用できないが、JNTOのホットラインはどこに滞在している観光客でも利用できる。
大阪府:24時間の中国語窓口、8言語のセンターも
大阪府では、大阪観光局が中国人観光客を対象に、24時間対応の相談窓口を設置した。番号は(080-1460-7627)。
そのほかにも、8言語(日本・英語・中国・韓国・スペイン・ポルトガル・タイ・ベトナム語)で、通常は観光案内をするウェブページ上のコールセンターで、相談を受け付けている。
また、外国人向けのサイト「おおさかメディカルネット」では、日本語以外にも6言語(英語、中国語繁体の簡体、韓国語、スペイン語、ポルトガル語)などで、急な病気やケガなどの際、利用できる情報を案内している。
ウェブサイトでは、府内で外国語対応をしている医療機関を探す機能や、多言語医療通訳ツールなどが紹介されている。
愛知県:9言語対応のコールセンター
愛知県では、外国人観光客の観光案内を対象に、2019年6月に多言語コールセンターを設置している。担当者はBuzzFeed Newsに対し、そのコールセンターで今回、新型コロナウイルスの相談窓口としても観光客からの相談を受け付けていると話した。
サイトでは、スマートフォンを利用してインターネットがあれば通話ができる。
24時間対応している言語は英語、中国語、韓国語で、ほかのタイ、ベトナム、タガログ、ポルトガル、スペイン、フランス語などは日中繋がるという。
利用は愛知県を観光で訪れている外国人観光客に限られ、病院での診察を希望する人には、感染症の疑いのある患者を受けて入れている医療機関などを紹介する。
福岡市:18言語で24時間対応のコールセンター
福岡市では1月28日から、24時間、18言語対応で新型コロナウイルスについての相談ができる窓口を設けている。番号は(092-687-5357)で対応言語は以下。
中国(北京語)、英語、韓国、ベトナム、ネパール、タイ、インドネシア、ポルトガル、スペイン、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、タガログ、マレー、ミャンマー、モンゴル、クメール語
電話相談に関する資料には、「37.5℃以上の発熱や咳、呼吸困難がある人」のほかに「武漢市を訪問した人」などの条件が設けられている。
しかし、感染拡大を事前に予防するためにも、条件に厳密に当てはまらない人の電話も受け付けているという。
保健福祉局健康医療部保健予防課の担当者はBuzzFeed Newsに対し「条件に当てはまらない方でも、不安に思った方はぜひお電話して頂ければと思います」と話した。
福岡市のサイトでは、相談窓口の案内を日本語、英語、中国語、やさしい日本語で掲載している。