中国で猛威を振るう、新型コロナウイルス。感染者が急増し、中国国内では、感染予防のためのマスクの品不足なども報じられています。
この状況を受け、日本の企業や自治体が、新型コロナウイルス感染が起きた中国・武漢市などに、マスクを寄付する動きが始まっています。

大分市は1月27日、友好都市である湖北省・武漢市に3万枚のマスクを送りました。
大分市文化国際課の衛藤祐一課長はBuzzFeed Newsに対し、こう語ります。
「報道からも現地ではマスクが足りないと聞いていたので、何かご協力できないかと思い、市が防災用に備蓄していたマスクを送りました」

また今後の支援に関しても、「武漢市の担当者に、何か他にいるものはあるかなどを聞いているところです。できることをしていきたいと思います」と語りました。
大分市文化国際課によると、マスクを送った段ボール箱には「武漢加油(武漢がんばれ)」と書かれた紙を貼り付け、応援の思いを送ったということです。

大分市と武漢市は、1979年に友好都市を締結し、教育や文化、経済など様々な交流を行ってきました。
2019年には友好都市締結40周年だったことから、記念事業などを行いました。2020年2月8日には、武漢市から料理人らを招き、大分駅前広場で本場の中華料理が楽しめるイベントを予定していましたが、延期となりました。
イトーヨーカドーは100万枚を寄付

大手スーパーの「イトーヨーカドー」は1月24日、新型コロナウイルスの感染が広がりつつある四川省の省都・成都市にマスクを寄付しました。
イトーヨーカドーの広報担当者はBuzzFeed Newsに対し、同社はこれまでに繋がりがあった成都市から要請を受けて、マスク100万枚を送ったことを明らかにしました。
広報担当者は「成都市には、イトーヨーカドーの店舗が9カ所あることから、お役にたてればと思い送りました」と話します。
イトーヨーカドーは、1997年に成都市に店舗を開店してから、同市内などに店舗を増やしています。
国も支援物資を。厚生労働省は「Q&A」発表

新型コロナウイルスは、武漢市から発生し、中国国内で急速に感染が拡大し、日本でも感染者が確認されたと発表されています。
武漢市には、多くの在住邦人がいます。日本政府は1月28日夜にもチャーター機を現地に派遣し、帰国を希望する邦人を乗せて戻る予定です。この際、行きのチャーター機で現地への支援物資を輸送するそうです。
また、新型コロナウイルスについては、インターネット上に誤った情報も流れています。
厚生労働省は、正しくウイルスや予防法について理解してもらうために、同省ウェブサイト上で「Q&A」を公開しました。手洗いうがいなどの予防法や、ウイルスにういての情報を掲載しています。