"DO YOU REALLY NEED LIDS & STRAWS?"(フタやストロー、本当に必要?)
「環境を守るため 使う前に考えよう!」
あるカフェの一角に置かれた、利用客への問いかけです。
アメリカ・ニューヨーク発のカフェ「BROOKLYN ROASTING COMPANY JAPAN」では、東京と大阪の計6店舗で、このポップを置いています。
コーヒーを受け取って、フタやストローを取りにいった利用客に、ふと立ち止まって考えさせるようなこの質問。
なぜこのようなポップを置いているのか。BROOKLYN ROASTING COMPANY JAPANで広報などを担当する楠山弥生さんに話を聞きました。
蓋やストロー、使うかは利用客の「選択」
このポップが店内に置かれたのは、約1年半前。
紙ストローが導入されたことをきっかけに、カフェ利用客に「フタやストロー、本当に必要?」と問いかける目的で設置しました。
楠山さんはこう説明します。
「カウンターでドリンクをお渡しする時にはフタやストローはなしで提供しています。その後、フタやストローを使うかはお客様の自由です」
「フタなどを使わないことを『選択肢』の一つとして、押し付けがましくならない形で『本当にいる?』と問いかけています」
店舗では他にも、タンブラーの持参でドリンクを30円値引きするなどの取り組みもしています。
コーヒー豆を売る際には、プラスチック製の袋に比べ環境負担が少ない紙製の袋が使われています。
容量が大きい340グラムは缶に入れて売られていて、その缶も繰り返し使うことができます。
次回購入時に空になった缶を店頭に持参すると、再利用できる仕組みです。
「本当においしいコーヒーは、地球と人に優しく育まれたもの」
カフェで様々な環境への取り組みをする背景には「本当においしいコーヒーは、地球と人に優しく育まれたもの」という、BROOKLYN ROASTING COMPANYの理念があります。
コーヒー豆生産者の労働環境の改善にも配慮し、フェアトレードだと認証を受けた商品も多く扱っているといいます。
ニューヨークの店舗では、店内に置く家具などもビンテージやリサイクルのものを使っています。
11月にオープンした大阪・心斎橋パルコの店舗でも、倉庫に眠っていた家具や廃材などをカウンターとして再利用しています。
コーヒーを販売する中では、カップや包装などで少なからずごみも排出します。
楠山さんは「100%の環境配慮は、店舗側も消費者側も難しい」とする一方で、「環境にやさしい行動も『選択肢』の一つとしてあるということを伝えたい」と話しました。