「男の子だってプリンセスになれる」
「性別は関係ない。好きなものは好きって言っていいんだよ!」
世界にそんなメッセージを発信し、話題になっている写真プロジェクトがあります。
男の子でも、ラプンツェルになれるし…
アリエルにもなれる!
シンデレラになってガラスの靴も履ける!
そう。性別に関係なく、誰だって自分が望んでいればプリンス(王子さま)になれるし、プリンセス(お姫さま)にもなれるんです。
アメリカ・シカゴを拠点に活動する写真家、キティー・ウルフさんは「The Boys Can Be Princesses, Too Project("男の子だってプリンセスになれる"プロジェクト)」を始め、そんなメッセージを伝えています。
ウルフさんは「子どもの『好き』は、性別によって制限されるべきではありません」とBuzzFeed Newsに話します。
「男らしさ」「女らしさ」「普通」なんてない
プロジェクトは、ウルフさんがかつて働いていた幼稚園での経験によって生まれました。プリンセスに憧れを持つ男の子たちが、他の子たちから笑い者にされ、否定されていたのです。
その様子を見たウルフさんは2019年、ディズニープリンセスになりきるパーティーを企画するイベント会社と協力し、このプロジェクトを始めました。
ウルフさんはこう話します。
「男の子たちがプリンセスの格好をしたいと言うと、『プリンセスは女の子のためのもの』と言われて、プリンセスへの憧れや『好き』という純粋な気持ちを否定される姿を見てきました。『男らしさ』や『普通』なんてないのに」
「しかし、その時に気づいたんです。プリンセスに扮した男の子の姿がインターネットやメディアで見られないから否定されるのではないかなって。だから、自分でプロジェクトを始めようと思いました」
プロジェクトに参加する男の子たちは、自分が一番好きなプリンセスのコスチュームを着て、プリンセスに扮した女性と一緒に撮影を楽しむそうです。
ウルフさんがこのプロジェクトのFacebookページを作り、写真を投稿すると、世界中からコメントが寄せられました。
コメント欄には「私の息子も、ディズニーランドに行った時、プリンセスのドレスを着て、憧れのプリンセスに会いに行ったんです!」といった親からの声や、ドレスを着た男の子の写真が寄せられました。
実は、いつもは撮影側のウルフさん自身も、モデルとしてディズニープリンセスになりきって、撮影もしています。
ウルフさん自身もそうしたプリンセスへの憧れがあり、「男の子たちの『プリンセスになりたい』っていう気持ちもサポートしたい」と話します。
ディズニーランドに行く時だけでなく、ハロウィンパーティーや誕生日会、学芸会など、子どもが衣装を着る機会はたくさんあります。
どんなイベントでも、「性別に関係なく」自分が好きな衣装を着ても良いんだ、とウルフさんは強調します。
「スーパーヒーローの格好をしたければそうすればいいし、ドレスを着たければ着ればいい。プリンセスだって『スーパーヒーロー』ですしね」
「世界中の子どもたちに伝えたいんです。あなたは、あなたがなりたい姿になっていいし、好きなものは好きって言っていいんだよって」(ウルフさん)
「なりたい自分になっていい」リアムさん、13才
ムーランの格好をして撮影に臨んだリアムさん(13)は、「周りの目を気にして、どんな格好をしたいかの気持ちを変える必要はありません。なりたい自分になっていいと思います」と話しています。
リアムさんは「皆が『自分らしく』生きることが大切」だと言い、プリンセスの格好をしたいと思っている男の子たちの背中を押したいと、撮影に参加したそうです。
「子どもがハッピーなことが一番」エベレットさんの母親
黄色いドレスで「美女と野獣」のベルになったエベレットさんの母親は、こう話しています。
「人々は、周りの人の視線を気にしすぎていると思うんです。でも詰まる所、他人より自分の子どもがハッピーなことが一番良いわけで。みんなも、子どもが幸せそうにしている姿を見ると、嬉しいですよね」
ウルフさんは、クラウドファンディングを活用して、今後もこの撮影を続けていきたいとBuzzFeed Newsに語っています。
このプロジェクトに関する詳細はこちらのウェブサイトから。
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