アメリカのミネアポリスで、アフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイドさん(46)が、警察官に首を膝で押さえつけられ死亡した事件を発端とし、各地で「#BlackLivesMatter(黒人の命は大切だ)」と訴える抗議活動が広がっている。
日本でも6月6日、抗議活動があった。東京・渋谷駅前で開かれた「#0606BlackLivesMatterに連帯するハチ公前抗議集会」では、人々がプラカードなどを持って集まり、スピーチをする人の声に耳を傾けた。
集まった人々に、なぜ、何を伝えたくてこの日、抗議に参加したかを聞いた。
人々の声を紹介する。
ENOUGH IS ENOUGH(もうたくさんだ)
連帯の思いを表すために来ました。私はアフリカ出身です。ニュースなどで今アメリカで起こっていることを見て、本当に心を痛めています。
もしあなたと同じ肌の色の人々が、ひどい差別や暴力を受けていたらどう感じますか?あなたの家族だったら、あなたの友人だったら、どう思いますか?
"Enough is enough"(もうたくさんだ)。
#BLACK LIVES MATTER(黒人の命は大切だ)
肌の色などが理由で、生まれながら持っている権利を脅かされる差別はおかしい。
何をもって、見た目だけで判断して差別をするのでしょうか。そしてなぜ差別をする側は、自分が優位な立場に立っていると考え差別するのか、理解ができません。
今回は、SNSを見て来ました。SNSでは発言できても、実際にデモに来るのは勇気がいるので、今日、若い人がたくさん来ていることもぜひ知ってほしいです。
STOP DISCRIMINATION. SPREAD LOVE NO HATE(差別をやめて。憎しみでなく愛を広めよう)#BLACK LIVES MATTER(黒人の命は大切だ)
アメリカのサンディエゴ出身です。今日はジョージ・フロイドさんを追悼する思いで、足を運びました。
新型コロナウイルスが流行するこの状況下でも、黒人は警察官にあのように殺されてしまうのです。Black lives matter(黒人の命は大切)。(写真左の男性)
"Enough is enough(もうたくさん)"と伝えるために抗議に参加しました。
私はルワンダ出身です。肌の色での差別を本当にもう止めないといけない。
そしてこれは、アメリカだけで起こっていることではない。世界で起こっている。
ブラックライブズマター(黒人の命は大切だ)
もうこの長い差別の歴史を終わらせる時です。
遅すぎるくらいですが、今、本当に終わらさないといけません。(写真右の女性)
息子はミックスレイスとしてアメリカで育ちました。私もオレゴンに長く住んでいて、黒人だけでなく、アジア人に対するヘイトクライムも本当に多い。標的になったのは自分だった可能性もあります。
差別を終わらせなければいけません。
END Police Brutality(警察は暴力をやめて)
アメリカのテキサスで育ち、父親の仕事が理由で日本に来ました。日本で高校に通っています。アメリカで起こっていることをニュースで見て、本当に怒りを感じます。
「私たちは皆、人間なんだ」と伝えたくて、友人と抗議に参加しました。
アメリカでは、店に入っただけで、警察などに暴力を受ける可能性もある。アメリカの友人たちをとても心配しています。
#BLACK LIVES MATTER(黒人の命は大切だ)SILENCE IS VIOLENCE(沈黙は暴力)
今日、抗議に参加した理由は「Black lives matter(黒人の命は大切)」だからです。そのことを伝えたい。ニュースを見て心を痛めました。(写真右の女性)
差別に反対し、警察の暴力に反対するために参加しました。日本人でもこのような声を上げている人がいるということを、日本、そして世界の人にも知ってほしいです。
国内にも差別はあります。単純に「平等」という、ごく普通のことを求めています。