「暴力による言論の封殺、決して許さない」安倍元首相の銃撃に対し、各党が緊急声明を発表。事件を強く非難

    奈良市の近鉄大和西大寺駅前で7月8日午前、演説中の安倍晋三元首相が銃撃された。各党は緊急声明を発表し、事件を強く非難した。

    奈良市の近鉄大和西大寺駅前で7月8日午前11時半ごろ、参院選の応援演説をしていた安倍晋三元首相が銃撃を受け、緊急搬送された。

    事件を受け、立憲民主党や公明党など主要各党は、声明を発表。事件を強く非難した。

    立憲民主党「暴力を強く否定し、断固たる姿勢で我が国の言論の自由を守る」

    事件に対し、立憲民主党は声明で「このような非道な行為を絶対に許さない」とし、以下のように綴った。

    《激しい怒りを禁じえず、最大限の言葉をもって強く非難する。今は、安倍元総理の無事を何よりも願っている》

    《このような行為は民主主義に対する重大な挑戦であり、国民全体を不安に陥れるものである。立憲民主党は暴力を強く否定し、断固たる姿勢で我が国の言論の自由を守っていく》

    《容疑者は逮捕されたが、多くの国民が不安を感じている。当局においては、速やかに捜査を進め、背景、動機などを明らかにしてもらいたい。国民の皆さんと共にこの暴挙に対する怒りを共有し、安倍元首相の無事をお祈りする》

    公明党「いかなる暴力も断じて許しません」

    公明党は党の公式ツイッターアカウントで、「安倍晋三元総理大臣のご無事を切にお祈りします。
    公明党はいかなる暴力も断じて許しません」と投稿した。

    日本維新の会「暴力による言論の封殺を私は、決して許さない」

    日本維新の会の松井一郎代表は声明で、「暴力による民主主義の破壊は絶対に許さない」とし、こう綴っている。

    《民主主義は言論で戦い、国民の支持を獲得することで成り立っている。どのような立場の者であろうと、暴力による言論の封殺を私は、決して許さない》

    《これは、日本の民主主義に対する挑戦であり、破壊行為である。言論による民主的な政治環境に戻すことを強く望む。そして、安倍元総理の一刻も早いご回復を祈っている》

    共産党「許し難い蛮行であり、強い憤りをもって抗議する」

    共産党はウェブサイトで、安倍氏銃撃事件に関し「志位和夫委員長の談話」として、神戸市で記者団に語った内容を公開した。

    《安倍晋三元首相への襲撃は、自由な言論をテロで封殺しようという許し難い蛮行であり、強い憤りをもって抗議する。安倍さんのご回復を強く願ってやみません》

    国民民主党「最も強い言葉で非難します」

    国民民主党は、「最も強い言葉で非難します」とし、「言論の自由を暴力で封殺せんとする所業は、民主主義の根幹を揺るがす蛮行であり、絶対に許されるものではありません」と非難した。

    社民党「選挙中の暴力は民主主義への挑戦」「厳しく糾弾」

    社民党は「安倍元首相の一日も早いご回復をお祈りする」とし、福島瑞穂党首による緊急声明として、以下のように事件を非難した。

    《いかなる理由があろうとも、暴力は絶対に許されない。ましてや民主主義の基本である選挙中の暴力は民主主義への挑戦であり、社民党は日本国憲法のもとこのような暴力を厳しく糾弾する》

    れいわ新選組「言論と政治活動を封じるものであり許されません」

    れいわ新選組は声明で、「自由な論戦がもっとも保障されなければならない選挙期間中に起こされた今回の銃撃事件は、言論と政治活動を封じるものであり許されません」と強く非難。

    「安倍元総理の一刻も早いご回復をお祈りいたします」とした。

    また、7月10日に投開票日の参院選に向けた選挙運動については、「イベントを今日、明日と予定していましたが、全て中止」「一方で、自由な言論と民主主義を守っていくために暴力には屈せず、通常の遊説は予告なしで継続いたします」と説明した。

    事件を受けて8日午後、首相官邸で岸田文雄首相は、記者団に対し「民主主義の根幹である選挙が行われている中で起きた卑劣な蛮行であり、決して許すことはできない」と語り、事件を強く非難した。

    サムネイル:時事通信