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ネットに「生肉食べてお腹痛い」の声 食中毒を防ぐBBQのポイントは?

厚労省「トングや箸の使い回しに注意」

ゴールデンウィークを迎え、レジャーとしてバーベキューを楽しむ人もいるだろう。Twitterなどのソーシャルメディアでも、バーベキューに関係する投稿を見かける。

しかし、その内容には気になる点も。例えば「BBQ 生肉」のキーワードでTwitter検索をしてみると「生肉を食べたせいでお腹が痛い」といったツイートがいくつも引っかかる。

また、「(生肉を食べたが)体つよいから何にもあたれへん」「生肉食って腹壊すような奴はBBQ来んな」といった過激な意見もあった。

お肉やハム・ソーセージなどを加熱不十分なまま食べると、付着していた細菌のため食中毒を起こすことが。普段自宅ではきちんと調理していても、不慣れな環境ではうっかりしがちです。肉類を食べるときは十分な加熱を #肉 #食中毒 #BBQ… https://t.co/A3dOzF2Pc8

内閣政府広報オンラインの公式Twitterアカウントは、ゴールデンウィーク前の4月28日に、加熱不十分な肉を食べることによる食中毒の危険性について、注意喚起をした。

そもそも、なぜ肉の生食が危険なのか。それは、生肉には食中毒の原因になる細菌やウイルス、寄生虫が付着している場合があり、十分な加熱を行わないと食中毒にかかるリスクがあるためだ。

では、バーベキューで生肉などによる食中毒を防ぐには、どんなことに気をつければいいのだろう。厚生労働省は2015年に発表した資料で、3つのポイントを挙げている。

ポイントは「焼くまでは低温に保つ」「しっかり焼く」「トングや箸を使い分ける」

まずは、「焼くまでは低温に保つ」こと。直前まで保冷剤を入れたクーラーボックスに保存しておくことがすすめられている。

これは、細菌などの増殖を防ぐため。例えば、これまでに大きな被害を出しているO157が属する腸管出血性大腸菌は、37℃が増殖に最適な温度で、18分ごとに倍々で増殖していく。

次に、「しっかり焼く」こと。同資料には「病原体は熱に弱いのでしっかり焼けば死滅します!」とある。ハンバーグなどでは、中までしっかり火を通すことが必要だという。

最後が、「トングや箸を使い分ける」こと。生肉をつかんだトングや取り箸にも病原体が付着している可能性があり、それらを使って食事をしてしまうと、病原体が他の食べ物に移行してしまうためだ。

BuzzFeed Newsがこの資料を作成した厚労省の食品安全部基準審査課を取材したところ、このような啓蒙活動は「お肉はよく焼いて食べよう」というメッセージを広く伝えることが目的とのこと。

また、「子どもやお年寄りは食中毒の症状がひどくなることがあるため、特に注意が必要」と同担当者。レジャーが嫌な思い出になってしまわないように、くれぐれも注意したい。