ゴールデンウィーク(GW)が終わり、次の連休は2カ月以上先。
そんな現実に、SNSには「長い長い戦いの日々が続く」「地獄の始まりだ」といった声が広がった。
中には「働きたくない」という意見も。同じ労働者としては頷けるが、このような思いを抱えたまま働けば、メンタルヘルス(精神的な健康状態)に悪影響を与える可能性がある。
Twitterの内閣府政府広報オンライン公式アカウントは、GW明けの5月8日に「あなたの職場に、ストレスに悩んでいる人はいませんか?」と注意喚起をした。
では、自分のメンタルの健康状態を知るには、どうすればいいのだろうか。
厚生労働省は2009年から日本産業カウンセラー協会との委託事業として「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト『こころの耳』」というサイトを開設している。
サイト内には「3分でできる職場のストレスセルフチェック(簡易版)」という診断コーナーがある。これは厚労省の「職業性ストレス簡易調査票」を一般向けにわかりやすい形で提供するものだ。
実際にチェックを始めてみると、次のような質問が表示される。
一見、哲学的な問いのようだが、これはメンタルヘルスの状態を反映するもの。厚労省の担当者はBuzzFeed Newsの取材に「労働者自身が心の健康について理解し、ストレスに適切に対処するために必要」とチェックの意義を話す。
質問は他に「よく眠れるか」「上司と気軽に話ができるか」など。3分版は23問、5分版は57問のチェックを終えると、診断結果が伝えられる。
メンタルヘルスのチェックは「自殺予防」「過剰労働」対策でもある。
同サイトの解説によれば、ストレスには「ストレス要因」「ストレス反応」そして「元の状態に戻ろうとする反応」がある。
たとえれば、ゴムボールがあるとして、それを押さえつける力がストレス要因、その力によって生じる歪みがストレス反応だ。この力によりボールが歪んだままだと、精神的な健康障害につながってしまう。
快適な仕事環境は、その緩衝要因(クッション)になるという。また、「適度な運動」「快適な睡眠」「親しい人たちとの交流」などがストレスとの正しい付き合い方として紹介され、「喫煙」「習慣的な飲酒」はすすめられていない。
「このサイトを開設した目的は、自殺予防対策を含む職場のメンタルヘルス対策、および過重労働対策をする上で、情報提供の場を提供することです」(同担当者)
このストレスチェックで、自覚していないストレスに気がつくこともあり得る。仕事について「なんだかつらい」と思うことがあれば、ぜひ試してみてほしい。
『こころの耳』サイトはこちら。