12月25日はクリスマス。誰しも、自分がほしいプレゼントを手紙に書いて、サンタさんの訪れを心待ちにした経験があるのではないでしょうか……?
そんな中、お父さんの心を射抜いたある少女の手紙が話題になっています。
父「娘がサンタクロースに宛てて書いた手紙、腰が砕けそうになるほど可愛いんだけど…」

「わたしのおとうとに やきいももください。おとうとのなまえははじめです。かわいいです。かおがかわいいです」
弟への愛と優しさが溢れる、かわいさ満点のこの手紙には、12月25日現在、1万を超えるリツイートと20万近くの「いいね」が。リプライ欄では「涙が出る」というコメントも寄せられています。
BuzzFeedは、この写真を投稿した漫画家の宮川サトシさん(@bitchhime)に、お話を聞きました。
この手紙の主は、5歳の長女、ハナエちゃん。誰かにお手紙を送ることが大好きなのだそう。
「2階の部屋で仕事をしていたところ、娘に頼まれて下に降りると、机の上に折り紙やらシールやらペンが散乱していました。娘が席を外した際に、その散らかり具合を見ようと思ったら手紙があり、読んでみたらサンタ宛てだったんです」
「仕事中だったので、しぶしぶ降りて行ったのですが、その内容の可愛さに一気に腰が砕けるような思いになったので、思わずSNSにアップしてしまいました」
でも、どうして弟に焼き芋を?
「最近6ヶ月になった弟が、卒乳に向けて離乳食を食べ始めたんです。娘はお姉さんになりたくて、そのお手伝いとして、口に運ぶ役をやりたがるのです」
「いろいろ食べさせても、どれも食べたり食べなかったり。その一方で、焼き芋をすり潰したペーストは食いつきがよく、家族の中で『大好物だ!』ということになったんです。そのことが娘の頭から離れなかったんだと思います」
弟くんに喜んでほしくて、お願いしたんですね。かわいすぎる……!
とはいえ、しっかりと自分のプレゼントも頼んでいるハナエちゃん。その内容は…?

「ライト&オーケストラ グランドピアノをください。ひさしぶりですね。おげんきですか?ほいくえんでいつもなわとびであそんでいます」
サンタさんに「おげんきですか?」と思いやりの気持ちを見せているハナエちゃん。それ以外の労いも忘れません。
お茶にお菓子、さらにはなんと、湿布まで……!!

笑わせたがりで誰よりも元気に挨拶をするという、明るくて優しいハナエちゃん。
サンタさんからは、希望通り、グランドピアノのおもちゃと焼き芋3本が届いたそうです。

ハナエちゃんがプレゼントを発見した当時の様子を、宮川さんはこう語ります。
「湿布使ってある〜!お茶減ってる〜!お菓子食べてある〜…おいももある〜!って感じで、最後に自分のプレゼントに気が付いたようでした」
「息子は、そんな様子をみながら『ぼけ〜っ』としていましたね。二人とも満足そうでした」

2人の嬉しそうな顔に、思わず頬が緩んでしまいます。
新年から育児に関する漫画『ワンオペJOKER』の連載を週刊モーニングではじめるという、宮川さん。
最後に「最近は、コロナで気持ちも晴れない日が続いてますが、娘の優しい手紙でほっこりしてもらえたのなら嬉しいです」と語りました。
〈宮川サトシ〉
1978年、岐阜県出身。2013年に地方出身妖怪たちの日常を哀愁あふれるタッチで描いた『東京百鬼夜行』でデビュー。最愛の人を喪った哀しみとそこからの再生を描いた自伝エッセイ『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』は、多くの共感を得た。SFギャグ『宇宙戦艦ティラミス』(原作)のほか、『情熱大陸への執拗な情熱』『そのオムツ、俺が換えます』『僕!!男塾』(原作)など話題作多数。1月7日より週刊モーニングにて『ワンオペJOKER』の連載開始。