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「お尻タ〜ッチ!!」小学生のときのつらい経験を、20年経ってマンガにした理由。

「 今回のツイートがひとつの問題提起になれば、描いてよかったと思えます」

「クラスメイトにお尻を触られた話」

そう投稿されたマンガがあります。

2人の子を育てるまみさん(@aimika_mama)がTwitterに投稿したところ、7千以上のリツイートと2万5千を超える「いいね」が集まりました。

リプライ欄でも、「痛いほど気持ちがわかる」「私も同じ経験があります」など共感の声が寄せられています。

BuzzFeedは、投稿者さんにお話を聞きました。

まみさんは普段、Twitterで育児マンガを主に投稿していますが、今回は小学生の頃の体験を描きました。

その理由について、こう話します。

「Twitterで以前、『子どもによる性加害』の話が話題になり、私にも覚えがあるなと思い漫画を描きました。何かを訴えるというよりは、ずっと引っかかっていたものを吐き出したいという気持ちでした」

当時の自分へ

小学校の同級生からスカートをめくられ、お尻を触られた当時からおよそ20年。

今はその時の体験をどのように受け止めているのでしょうか。

「当時は自分が大袈裟に捉えすぎていると感じていました。先生やクラスメイトに迷惑をかけて申し訳ない、恥ずかしいという気持ちが強かったです」

「でも、今になって、当時私が感じていた恐怖や嫌悪感は当たり前のことで、恥ずかしいことでも大袈裟なものでもないのだとはっきりと言えるようになりました。やっと当時の自分を許せたような気持ちです」

同じような経験をした読者も....

リプライ欄では、「幼稚園で使っていたお手洗いの扉が低くて、友人に覗かれたのが嫌だった」「いざ触られると、本当に体が固まってしまって動けなくなりますよね...」と、同じように恐怖や嫌悪感を抱いた経験のある人からのコメントがされました。

そうした声が寄せられたことに聞いてみると、こんな答えが返ってきました。

「SNSを始めてから、性加害に対する自分の価値観が古いものだと気付かされました。特に子どものすることならば、悪意の無いものや度を越さないものは大目に見るものだと思っていました」

「しかし、今は多くの方が声を上げている通り、性被害は加害者の気持ち(悪意の有無など)も年齢も性別も関係なく、被害者が感じたことが全てだと思っています。我慢する必要はなく、嫌なものは嫌だと言っていい。何よりそれは悪戯やおふざけではなく、罪に問われる可能性があると伝えたいです」

当時のまみさんに追い討ちをかけたのは、先生の「あーあ、だめだなこりゃ」という反応でした。

そうした先生の対応に、それまでは心配してくれていた友人たちも、徐々にお尻を触った男性生徒の肩を持つようになりました。

「1度も間違いを犯さず大人になる人はいないと思っているので、された事に対して言うことは何もないです。ただ、この時のことを今でも覚えていてくれているといいなと思います。 先生に対しても伝えたいことはないですが、その対応は不適切です。もし自分の娘が教員から同じような対応をされたら、学校に話に行くと思います」

「加害者にしろ被害者にしろ、それが子どもであれば、自身で過ちに気付くことも、気持ちを訴えることも難しいと思います。まずは、子どもたちを指導し、助ける存在である私たち大人が価値観を変えていく必要があると思っています」

大きな反響を受けて

今回の投稿を通し、気づきもあったそうです。

「リプ欄や引用RTでの被害報告の多さに、子ども時代の同級生等による性被害は思っていた以上に深刻な問題なのだと認識しました」

「私の気持ちに寄り添い当時の状況に怒ってくださる方も多く、感謝するとともに、時代は確実に変わっているのだということを改めて感じました。今回のツイートがひとつの問題提起になったのならば、描いてよかったと思えます」