「オンライン会議で失われたもの」と投稿された4枚の画像が話題です。
総合電機メーカーでエンジニアとして働く「あつ」さん(@BambooHorse47)がTwitterに投稿したところ、4千以上のリツイートと1万3千を超える「いいね」が集まりました。
リプライ欄では、「共感の嵐」「私は得られたものの方が多い!」など、様々な声が寄せられています。




BuzzFeedは、投稿者さんにお話を聞きました。
普段、20人ほどを束ねる責任者として働いているというあつさん。なぜ今回のような画像を投稿したのでしょうか?
「オンライン会議をはじめ、新しい働き方が根付きはじめた時期かと思います。場所に囚われず素早くコミュニケーションがとれるといった圧倒的便利さがもたらされた一方、振り返ってみると失われたものもあるのではないかと考えました」
「仕事だけでなく、友人や親戚を含む家族関係でも当然減りましたよね…。そのあたりの悲しみ・懐かしさが伝わればと思って投稿したんです」
確かにコロナ禍では、リモートワークやオンライン授業など、多くの場面で「人との直接的な接触を避けた」やりとりが増えてきました。
そのことで、コミュニケーションが増えたかどうかを尋ねられると、「そうではない」と感じる人もいるのではないでしょうか?
実体験を...
コロナ禍で送る日々の中、自身が実感した「オンライン会議で失ったもの」をまとめたのが、今回の画像だといいます。
「『帰り道編』は、私が部下(フィードバックを受ける側)としての体感したことをもとにしています。会議室から自席に徒歩で向かう数分の間、歩きながらリラックスした状態で、振り返りや次の作戦を話合う機会が無くなったなあ~という気付きが原体験になります。仕事を進める上でも人間関係を築く上でも大切な時間だったなと改めて思います」

「『リアルでは初見編』は、私の体験として、過去に全国さまざまな支社へ出張させて頂く機会がありました。一度でも顔を合わせたことがある人とは一気に仕事がしやすくなります」
「顔見知りだとちょっと無理なお願いでも、なんとかしてもらえるという部分は少なからずあるのではないかと思います。そういう機会が失われたここ2年ほどは若手社員にとっては大損失かもしれません(望んでいないかもしれませんが…)」
寄せられた反響には....?
シンプルなデザインでありながら、一目で「確かに!」と共感できる内容に、多くの人から反応がありました。
画像を作るにあたって、こだわったことや気をつけたことを聞いてみました。
「今回だけではないのですが、ビジネスや生活の一場面において『それ言われてみればあるよね』と感じてもらえるようなことを図解にしています。そういう意味では、仕事や日頃の生活から自分の中での気付きに注意を払ってネタを集めています」
「画像のデザインという意味では『余白を十分にとること』『情報量が多すぎないこと』などはこだわりです。Twitterは流れが早いので、一瞬で“あるある”を感じとってもられるかが勝負だと思っています。また、図解は流行っているので、上手い人の見様見まねです。本職はデザインと全く関係ありません」

工夫を凝らして完成した作品に対する反響を、あつさんはどのように受け止めたのでしょうか?
「想像以上の反響であったとともに、思ってもいなかった方向の意見をいただけて二重の意味で驚きでした」
寄せられた意見は、大きく分けて3つに分けられたそうです。
「1つ目は、共感・あるある、『重要ですよね』といった賛同意見。投稿前はこれで少し伸びるかなと思っていたぐらいでした」
「2つ目は、批判や『雑談は不要だ』『チャットでやればいい』『得たものの方が大きい』『1on1でやってる』といった(あつさんとは)異なる意見」
「3つ目は、オンライン会議に変わる代替案です」
2つ目のような意見が寄せられるのは予想外だったそうですが、Twitter利用者はITリテラシーが高く、文字でのコミュニケーションが得意なのだなと関心したんだとか。
ただ、あつさんとは異なる意見ではあるものの、中には共感できる声もあったようです。
「『得られたものの方が多い』という意見を多数頂きました。これは本当にその通りだと思います。私も社内で、『在宅勤務』や『ペーパーレス化』など、業務革新を行うプロジェクトの部門代表として推進している立場です。私自身、オンラインで済むものはオンラインで済ませます」
その一方で、「ニューノーマルについていけない、やっぱり対面でないと伝わらないという方々も一定数おられるのが実情だと思います。そのギャップを埋める努力をしているという意味では、どの企業さまも悩み、試行錯誤されている最中なのではないか」と感じたといいます。
3つ目として寄せられた意見には、ビジネスパーソンとして尊敬する方から「バーチャルオフィスの導入」の案があったそうで.....。
オンラインで仕事をするときの問題を解決する手段として、「研究してみなければ!」と感じたそうです。
「(尊敬する方からの引用リツイートのほかにも)バーチャルオフィスによる代替案でなんとかなる、といった意見を多数いただきました。こういった学びがあるのもTwitterの魅力と再認識です」
以前のように、気兼ねなく対面でのやり取りが難しい今だからこそ、対面とオンライン、それぞれの良さを最大限に活かしたコミュニケーション方法を模索していきたいですね!