【衆院補選】自民が小池パワーで勝利も……問題山積みの都連会長が語った意外なひとこと

    小池批判も自粛気味?

    若狭さんが当選確実

    「小池劇場」の発信地となった、衆院東京10区。補選を制したのは、小池百合子東京都知事の誕生の立役者、自民党候補・若狭勝さんだった。NHKが「当選確実」を報じた。東京10区は小池都知事の地元選挙区で、若狭さんは地盤を受け継ぎ、後継者となった。福岡6区は元福岡県大川市長の鳩山二郎さんの当確が報じられている。

    小池都知事、安倍首相が全面バックアップ

    都知事選では、別候補を擁立した自民党都連の方針を蹴って、小池都知事を応援した若狭さん。分裂選挙の火種を作ったという批判もあった。今回の選挙では、当の小池都知事だけでなく、安倍晋三首相、公明党の山口那津男代表も応援のマイクを握った。

    その様子はさながら小池劇場第二幕。官邸、与党、都知事が一体となってバックアップした。

    歯切れが悪い東京都連

    小池都知事と官邸の融和ムードをよそに、選挙戦の最中、なんとも歯切れが悪かったのは自民党の東京都連だ。選挙後、10月30日を期限に小池都知事を支えた区議7人に離党勧告を出している。彼らは当然のように、若狭さんを支持し、選挙戦に駆り出されているのだが……。

    下村・都連会長「アメリカ大統領選みたいになりたくない」

    選挙戦中盤、マイクを握った下村博文・都連会長は「党本部が公募で若狭候補を決めた。都民が選択した都知事選の結果を謙虚に受け止めている」と切り出し、さらに「いま政争している、暇はない。足を引っ張っているようでは、東京都の発展にはマイナスになる。力を合わせるところはあわせないといけない」と強調した。

    引き合いに出すのが、アメリカ大統領選だ。

    「アメリカの大統領選は史上最低の選挙だと言われている。私たちからみても、スキャンダル、足の引っ張り合い、誹謗中傷が続いている。これからアメリカに発展はないのではないか?と感じる人もいる。同じようなことを日本が、東京がしてはならない」

    この先を見据えてか、他国の大統領選をダシにして、半ば公然と都連の一致結束に向けたメッセージを発していた。若狭候補の勝利は、一致結束に向けた布石となるのだろうか。

    野党は野党で、足並みそろわず

    対する野党は、民進党の鈴木庸介候補を擁立したが、肝心の候補者と政党間で足並みがそろわず、敗北を喫した。