Netflixのリアリティ番組「テラスハウス」に出演していた女子プロレスラーの木村花さん（22）が5月23日に急死した。
木村さんは自身のSNSに寄せられる誹謗中傷に苦しんでいたとされ、同様の経験を持つ多くの著名人がその苦しみについて発信している。
SNS上の誹謗中傷に苦しむ
木村さんは2016年にプロデビューし、テラスハウスには2019年10月に日本で配信されたエピソードから出演していた。
テラスハウスは男女6人が共同生活する様子を記録したリアリティ番組で、海外にも多くのファンを抱える人気番組である一方、出演者に対するネット上での誹謗中傷が激化していた。
木村さんが所属していた女子プロレス団体のスターダムは5月23日、「突然のことでファンの皆様、関係者の皆様には深いご心配と、哀しみとなり、大変申し訳ございません」と発表。
「詳細につきましては、いまだ把握出来ていない部分もあり、引き続き関係者間の調査に協力してまいります」としている。
NetflixはBuzzFeed Newsの取材に「突然の訃報に関し、大変驚いています。ご親族の皆様へ謹んでお悔やみ申しあげるとともに、ご冥福を心よりお祈り申し上げます」とコメントし、番組の配信や放送を休止した。
「芸能人も人間だよ」
知らない顔も見えない人に 心ない事言われ 知らない顔も見えない人に 殺害予告されたり 人間がいっちばん怖い生き物だよ ストレス発散のため？ 気にしない見ない それしか解決策もない。 芸能人になるんだったらそれも覚悟してでろって良く言われる。 そうゆう考えなるのがもう怖い。
木村さんの訃報を受けて、多くの著名人が誹謗中傷とその苦しみについて発信している。
モデルの藤田ニコルさんは「知らない顔も言えない人に 心ない事言われ 知らない顔も見えない人に 殺害予告されたり 人間がいっちばん怖い生き物だよ」とツイート。
「芸能人になるんだったらそれも覚悟してでろってよく言われる」「芸能人も人間だよ」と訴えた。
芸能人も人間だよ。
歌手のきゃりーぱみゅぱみゅさんも「芸能人だって1人の人間だよ忘れないで」とツイート。
お笑い芸人の田村淳さんも「前に出る商売なんだからそれくらい覚悟しろ！って声もあるが…同じ人間なんだから痛みも同じだよ」と投稿した。
誹謗中傷を気にするななんて難しいよ。芸能人だって1人の人間だよ忘れないで
『言葉』 誹謗中傷して人を貶める 素性もわからない人から 心ない言葉を浴びせられるのは とても耐え難いことです。 人前に出る商売なんだから それくらい覚悟しろ！って声もあるが… 同じ人間なんだから痛みも同じだよ
他にも女優の真野恵里菜さん、NGT48の中井りかさん、モデルでタレントのダレノガレ明美さん、プロ野球選手のダルビッシュ有さんなどが思いを発信している。
「誹謗中傷なんて気にするな」 「誹謗中傷されるのが嫌なら辞めろ」 って言われる時代いつまで続くんだろう。 傷つけられた人にその言葉を言うのではなく、そもそも人を傷つける言葉を吐き出すのにSNSを利用するのを辞めてほしいよ。
言葉は本物のナイフよりも鋭くて突き刺さったまま離れない 心に残った辛さや痛みは 見えない誰かから投げられた言葉達で 名前も顔もわからない人から突然グサリと刺される 慣れないととっても悲しいし なかなかその傷口は塞がらないのよ 私はもう感覚麻痺っててなに言われててもよくわかんない
もちろん男性もですが、 私は女性なので女性の気持ちを書きました。 みんながみんな強いわけじゃない。 見た目や発言で勘違いされるかもしれないけど傷ついてる人が多い。 SNSは人を救う場合もあるけど人の命を奪う事もある事を忘れないでほしい。 あなたのたった一言で奪われる命があることを。
たまーに来る誹謗中傷をスルーしただけで対処法わかってますって感じの人へ。 著名人への誹謗中傷はこんな感じです。
テラハ共演者「言葉は本当に凶器になります」
テラスハウスでは、木村さんら出演者が生活する様子を、スタジオのタレントやお笑い芸人やタレントが見て、コメントしたりする場面も番組の一部となっている。
テラスハウスのYoutube公式チャンネルでは、番外編として、番組内容を振り返る動画が公開されており、出演者個人のSNSアカウントだけでなくこうした動画にも、出演者に対する厳しいコメントが多く寄せられている。
テラスハウスで木村さんと共演した水越愛華さんは、こうした視聴者のコメントを見て涙を流す場面もYouTubeの動画で配信された。
水越さんは5月24日に自身のInstagramを更新し、「私もテラスハウスに出て、誹謗中傷を受け、傷付きました。その様子も配信されていたので知ってる人もいると思います」と投稿。
「"テレビに出てるから仕方ない" "傷付くくらいなら出るな" "死ね"、"出て行け" 沢山言われました」
「でもね、表に立つ仕事をしている人もみんな、人間なんです。感情があるんです。言葉は本当に、凶器になります。表に出ているから仕方ない、覚悟が足りない、メンタルが弱い。そんな問題じゃないんです」
「いわゆる有名な人には何を言ってもいい、そんな風潮を払拭しなければいけません」と強く訴えている。
匿名でも刑事・民事上の責任
なお、ネット上の誹謗中傷については、たとえ投稿が匿名であっても、発信者情報開示請求などを行うことによって、名誉毀損や脅迫など、刑事、民事上の責任を問われる可能性がある。
ZOZO前社長の前澤友作さんは「スルースキルとか言ってる場合じゃない。被害受けた人はスルーせずに被害届けを。被害者のアクションが全体の抑止力になる。僕もスルーせずにこれからは遠慮なく被害届けを出す」とツイートした。
まだ22歳。。。悲しすぎる🙏 SNSでの行き過ぎた誹謗中傷行為には厳罰を。スルースキルとか言ってる場合じゃない。被害受けた人はスルーせずに被害届けを。被害者のアクションが全体の抑止力になる。僕もスルーせずにこれからは遠慮なく被害届けを出す。
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（サムネイル：時事通信）