俳優・モデルの水原希子さんが企画・出演・監修した番組「キコキカク」が、4月23日からAmazon Prime Videoで配信されている。
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動画クリエイターのkemioさんとラブホテルをめぐったり、俳優の山田孝之さんと滝行をしてみたり…。
水原さんが2年間の構想期間を経て企画したというこの番組では、水原さんが「アート」「ファッション」「音楽」「カルチャー」「エコ」などをテーマに、多彩なゲストともに様々なことに挑戦していく。
番組には、水原さんのファッション愛あふれる企画も次々と登場する。企画の背景にある思いを聞いた。
「脳内にある好きを映像化」
ーー「キコキカク」は、水原さんの「脳内にある好きを映像化」したということで、草木染めをしたり、亀甲縛りを体験したり、虫と触れ合ってみたり…。ありとあらゆることに挑戦していますが、チャレンジする内容はどう決めたのでしょうか？
「キコキカク」はもう、仕事でやっているというよりも、私自身が自分の人生の時間の中でやりたいことをギュッとやってるっていう感じでやっています。
アートやファッションは絶対に盛り込みたいと思っていたし、好きなものとこれから自分が学びたいことや紹介したいものを調べたり、友達に色々とアイディアを紹介してもらって、それを反映させています。
あとはひらめきですね。企画のスタッフが繋がっているLINEグループがあるんですけど、そこでもひらめいた瞬間に「薪をしたい」とか「滝行してみたい」とかを送って、Zoomでミーティングしてみたいなことを常々やって、出来上がっていった感じです。
巣鴨でファッションショー
ーー第2話では、スタイリストのshun watanabeさんと一緒に巣鴨を歩いて見つけたアイテムでスタイリングをしてランウェイを歩く企画があったり、ファッションをすごく楽しんでいる様子が、見ているこちらも楽しかったです。
ファッションに関しては、本当に子どもの頃から好きですね。もう何かあるんでしょうね、私の中に何かが。
特に、うちのおばあちゃんがすごくファッションが好きで。何か出かける時には、おばあちゃんが「キコちゃんこれを着なさい」って言ってくれるんですけど、私は「いや、私はこっちが着たい」ってすごくオピニオンがあって。
子どもの頃は、家にファッションだけ集めた引き出しがあって、普段着からコスチュームのようなものあれば、おばあちゃんが手作りで作ってくれたものもたくさんあったんですが…
いつも学校から帰ってくると、友達とその引き出しを開けて、今日はどんな人物、どんなキャラクターになろうかって話し合いながら、ファッションショーをして遊んでいました。
その中で培われたものは、すごくあると思います。やっぱりファッションの何が好きかっていうと、違う自分を見せてくれることかなと思うんですよね。
着飾ることによって心が変わる。自分の態度が変わったりとか、違う人物になれたりすることで、新しい自分を見せてくれるし、新しい可能性を引き出してくれる。それがファッションの楽しさだと思います。
今は流行のものとかハイファッションが、いわゆる「ファッション」として捉えられがちなんですけど、「キコキカク」では、ファッションが自分の心とか精神的な面において、どういう影響を与えるかっていうことを紹介できたらいいなって思いますね。
あなた自身でいることこそ価値
ーー水原さんは過去にも、女優やモデルをランク付けする「最も美しい顔ランキング」に批判的な意見を述べるなど、ルッキズムに反発してきました。
「画一的な美」みたいなものをなくしていくことが、新しいカルチャーを生み出すということだと思います。
そうした意識はやっぱり多くの人の中に存在するし、そういう考えを持っているからその人が悪い人だとか、間違ってるとかっていうことではないんですよ。
ただ、「本当に美しさってそういうことなのかな？」と問いかけたり、「これって壊せるんじゃないかな？」ってチャレンジするのが、とても楽しいことだと思うんですよね。
やっぱり一昔前だと「美」っていうものは、もうすごく色々なルールがあったんです。モデルでいうと身長が170cm以上なきゃ駄目とか、そういうルールが。
今でこそ「個性が美」と認識されて、本当に色々なタイプのモデルさんがいて、身長が高くなくても、細身じゃなくても、その人の魅力でモデルとして活躍できる時代になりました。
一人ひとりの個性にこそ価値があるんだよ、あなた自身でいることがそのまま価値なんだよっていう認識が、もっともっと深まっていったらいいなって思います。