「ひふみん」の名で愛されている将棋の加藤一二三九段(77)が6月30日、引退会見を開いた。約63年間にわたる棋士人生を支え続けた妻・加藤紀代さんへの感謝の言葉を述べた。
「長年にわたって私と共に魂を燃やし、共に歩んできてくれた妻に対して、深い感謝の気持ちを改めて表明する次第です」
妻との馴れ初めに「素敵すぎる」
1954年に14歳7ヶ月で史上初の中学生プロとなり、「神武以来の天才」との呼び声をほしいままにした加藤九段。
Twitterではそんな加藤九段と妻・紀代さんの馴れ初めが話題になった。
中学生でプロ棋士となり、授業に出られないほど多忙を極めた加藤九段に、健気にノートを届け続けてくれた女の子。その少女こそ、長年寄り添ってきた妻の紀代さんだという。
「そんな少女漫画みたいな話、本当にあるの…?」とネットが騒然としていると、加藤九段自身が発端となったツイートをRTし、「これ、実話です、うふふ(((o(*゚▽゚*)o)))♡」と投稿。
「ひふみんかわいい」「羨ましい・・・」「奥さまとの純愛エピソード素敵」とさらなる話題を呼んだ。
最後の対局後もすぐに帰宅。その理由は…
加藤九段は現役引退を決めた6月20日の対局後も、多くを語らずすぐに会場を後にした。真っ先に帰宅した理由を、一夜明けたインタビューでこう明かしたという。
「引退会見をしないで帰宅したのは、まず帰宅し今まで支えてくれた家族に報告し、お疲れ様、有難うと家族と励ましあってからだと思う。記者会見はその後だという認識。それが自分の常識です」
家族思いな加藤九段の姿勢に、棋士・羽生善治さんの妻・理恵さんは「先生、私号泣です!」とTwitterに投稿した。
30日の引退会見で加藤九段は、仙台白百合女子大学の特任教授に就任し、自身がこれまで指した名局の数々を後世に伝えていきたいと語った。
理恵さんもテレビ越しに会見を見守り、「感謝というお言葉が何度も何度も。
先生の素晴らしいお人柄、ビシビシ伝わります」「白百合大学のお嬢様方、ひふみんオーラのシャワーを浴びられる機会に恵まれるなんて羨ましいわ! 」と綴った。