1月28日(現地時間)、アメリカ音楽界最高の名誉といわれるグラミー賞の授賞式がニューヨークで開かれました。
1月7日にあったゴールデン・グローブ賞の授賞式では、多くのハリウッド俳優が黒のドレスやスーツを着て出席。
セクハラに抗議し、性暴力被害者を支援する「#metoo」や「Time's Up」の運動に連帯を示しましたが…
今回のグラミー賞でも、出席した多くのミュージシャンが「白いバラ」を身につけて運動への支援を表明しました。
ニューヨークタイムズによると、業界団体のVoices of Entertainmentが「#metoo」への連帯を示すために、「歴史的に希望、平和、連帯、抵抗を象徴」してきた白いバラを身に付けようと呼びかけました。
白いバラでレッドカーペットに華を添えたミュージシャンの中には、レディー・ガガや…
マイリー・サイラスや…
シンディ・ローパーなど…
多くの女性たちが名を連ねました。
その一方で、多くの男性アーティストたちも白いバラでサポートを表明しました。
2年連続で司会を務めたジェームズ・コーデンはもちろん…
リアーナと共に「最優秀ラップ/ソング・パフォーマンス賞」を受賞したケンドリック・ラマーも…
“ダンスミュージックの帝王”ことナイル・ロジャースも…
感動的なパフォーマンスを披露したサム・スミスの胸にも、白いバラが。
歌手P!NKの夫ケアリー・ハートは、家族でお揃いの白いバラを身につけ…
元ONE DIRECTIONのゼイン・マリクは、白いバラの刺繍があしらわれたスーツを選び…
ニック・ジョナスは、白いバラとともに「Time's Up」のピンバッジを身につけ…
エルトン・ジョンは、ピアノの上に白いバラを一輪添えました。
多くの受賞者たちも白いバラを身につけ…
レッドカーペットは、おしゃれな白バラコーデであふれました。
Lordeは白いバラを身につける代わりに、ドレスの背中部分に「黙示録は花開く」と書かれたジェニー・ホルツァーの詩を縫い付けました。
授賞式では、自身のプロデューサーから10年以上にわたって性的暴行を受けた、と告発した歌手のKeshaもパフォーマンスを披露。
Keshaの演奏に先立つスピーチで、歌手ジャネール・モネイは映画業界や政界で相次いでいるセクハラ告発について、音楽業界も例外ではないと述べ、こう訴えました。
「ハリウッドやワシントンだけでなく、音楽業界にもハラスメントや差別、権力を盾にした暴力はあります」
「私たちを沈黙させようとしても、もう時間切れ(Time's Up)です。(男女間の)賃金の不平等も、差別も、ハラスメントも、権力を盾にした暴力も、もう許されません」
「私たちアーティストには文化を揺るがす力があるからこそ、私たちを苦しめる文化も変えることができるはずです。だから女性も男性も手を取り合い、音楽業界として一つになって、安全で平等な環境を作っていきましょう」
(サムネイル:Dimitrios Kambouris/Getty Images for NARAS)