「月曜から夜ふかし」で時報がパンク! 今も使ってる人ってどれくらい?

    あの「ピッ、ピッ、ピッ、ポーン♪」ってやつです。

    「117」に電話をかけると、正確な現在時刻を秒単位で教えてくれるNTTの「時報」。

    5月22日に放送された「月曜から夜ふかし」(日本テレビ系)で、この時報が“ひと昔前の常識”として紹介されると、番組で初めてその存在を知ったとみられる若者世代を中心に実際に電話をかけてみる人が殺到。

    Twitterでは「夜更かし観て117にかけたら回線パンクしてたw」「117かけたけど繋がらん」と話題になりました。

    番組の影響で回線はパンク?

    回線は本当にパンクしたのでしょうか?

    BuzzFeed NewsがNTT東日本とNTT西日本に確認してみると、「システム上、携帯電話からの利用数は把握しておらず。少なくとも固定電話からの利用において繋がりにくくなることはありませんでした」とのこと。

    ただ、今回電話した人のほとんどが携帯電話から発信したとみられ、「一般論として、一時的に電話が殺到したのであれば、繋がりにくくなる状態があったと考えられなくもない」とも。

    また、時報が一度にどれくらいの利用数に耐えられるかについては、「社内における設備情報のため具体的数値については公表しておりませんが、コール量に十分耐えることができる体制を整えております」と回答を控えました。

    62年前の「時の記念日」に誕生

    そもそも時報は「手軽に、スピーディーに、正確な時間が確認できる」サービスとして、1955年6月10日の「時の記念日」に誕生しました。

    当初の「1日の利用回数は1万回程度だろう」という予測を大幅に上回り、初日だけで約5万3千回もの電話が殺到。その後も利用は増え続け、交換機を扇風機などで冷やしながらサービスを続けていた時期もあったそうです。

    では、近年の利用者数は?

    いまや“ひと昔前の常識”と言われるようになった時報ですが、NTT東日本広報室によると、2016年度には計663万回の利用があったそう。

    「あれ? 意外と使ってる人いる?」と思いきや、2007年度は計3523万回。10年間で約5分の1に減少しました。

    現在はどういう人が、どんな場面で利用しているのでしょうか?

    広報室担当者によると、「実際に調査をしているわけではないので、正確な利用者層や利用方法は把握していませんが、イルミネーションの点灯や年越しのカウントダウンなどで、利用されることはあるそうです」とのこと。

    「もちろんスマホでも秒単位で時間を確認する術はもちろんあるんでしょうけど、こういうシーンで、昔ながらの時報が生きる道があるかもしれないですね」と話しました。