財務省、福田元事務次官のセクハラ認定 「テレ朝の主張を覆すに足りる反証ない」

    福田元次官は、「テレ朝日が19日の会見で明らかにした内容を覆すに足りる反証を提示していない」と判断した。

    財務省の福田淳一・元事務次官がテレビ朝日の女性社員にセクハラ発言を繰り返していたと報じられた問題で、同省は4月27日、「セクハラ行為があったとの判断に至った」と発表した。

    告発を覆すに足りる反証ない

    会見には矢野康治官房長と、伊藤豊秘書課長が出席。

    伊藤課長によると、福田元次官は、財務省の顧問弁護士が行った複数回の聴取に対して一貫してセクハラ発言を否定していた。

    だが、テレビ朝日が19日の会見で発表したように、4月4日に同社の女性社員と1対1で食事をしたことは認めた。

    その上で、財務省は「福田元次官はテレ朝日が明らかにした内容を覆すに足りる反証を提示していない」と判断。

    また、これ以上、調査に時間をかけることは「被害者保護上問題がある」と考え、テレ朝の会見内容を前提にセクハラの事実認定を行うことを決めたという。

    福田元次官に対する処分は、在職中であれば、減給20%6カ月の懲戒処分に該当していたという。

    「セクハラは尊厳や人権を侵害する行為」

    矢野官房長は会見冒頭で「セクハラは被害女性の尊厳や人権を侵害する行為であり、決して許されることではございません」と発言。

    「事務次官がこのような事態を起こし、行政への信頼を損ね、国会審議にも混乱をもたらす結果になっておりますことは、誠に遺憾。関係者への皆様に深くお詫びを申し上げます」と謝罪した。

    また、会見前に、セクハラ行為を受けた被害者へお詫びを伝えてほしいと、テレ朝に依頼したことも明かした。