Googleが見せたキラキラなVRの世界! 鉄腕アトムと手をつなげる

    未来をのぞきみ

    東京・六本木にあるGoogleに鉄腕アトムが現れた。

    手塚プロダクションの作画監督、瀬谷新二さんがGoogleの記者会見で披露した。この道40年のアニメーターだ。

    「最初は不安定な感覚がありました。平面なら机に筆が当たって、筆圧を加減して絵を描きますが、これはどんどん奥へ行ってしまう」。でもすぐに「空中のお絵描き」をマスター。「紙の上で奥行きは遠近法で擬似的に表現しますが、これは自分が歩いて奥に行って描くのが面白い」「線画と立体物を組み合わせるなど、発想をうまく切り替えれば、クリエイティビティーが広がりますね」と興奮していた。

    お絵描きにはGoogleの「Tilt Brush」というVRアプリを使っている。これはHTC社(台湾)とValve社(米国)が共同開発したヘッドセット「HTC Vive」で利用できる。日本でも発売中。

    こんな風に色を塗ったり・・・

    キラキラをまいたり・・・

    ユーザーは、クリエーターが作り上げた世界に没入して、楽しむこともできる。キラキラの夜空。眼下に東京タワーを見ながら、鉄腕アトムと手をつないで漂う。

    アプリの操作は直感的で、テレビ局の記者もすぐにお絵描きをマスターしていた。

    HTC Viveを付ければ、バーチャル地球儀「Google Earth VR」も楽しめる。まさに仮想旅行している感覚が!

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    おおおおー飛んでいる!

    実は「Tilt Brush」はVR商品群の一つに過ぎない。北米などではすでにVR対応のスマホやヘッドセット、AR(拡張現実)対応スマホが発売されている。

    なぜGoogleはVRに力を入れるのだろう?

    みんながGoogleストリートビューやYouTubeをVRで、Google検索をARで使う未来はすぐそこだという。

    例えば、スマホで「歯ブラシ」と検索すると、Googleマップの画面をたどって、お店の中の歯ブラシの棚までたどり着ける。VRで家に「住んで」みて、車を「運転して」みて、服を「着て」みてから、購入できる。ビジネスチャンスは限りない。

    スマホを始めとして、VR・ARの関連機器をいっぱい売って、ユーザーも囲い込みたいGoogle。だが、みんながワクワクするようなコンテンツがないと、ライバルのFacebookやAppleに勝てない。「なによりも重要なのはコンテンツ」とルーバーさんは強調した。