米大統領選をめぐり、ロシアがトランプ氏を勝利させることを狙って、サイバー攻撃を仕掛けていたと結論づける報告書をCIA(中央情報局)がまとめた。ワシントン・ポストが12月9日、報じた。
CIAは、ロシア政府につながりがある複数の人物を特定。これらの人物は、ハッキングした民主党関係者らの電子メールをウィキリークスに提供していた。選挙戦でトランプ氏を有利にするための作戦だったという。
報告は、上院議員らに対して非公開の会議で説明された。
トランプ側は否定
トランプの政権移行チームはこの報道を否定。「サダム・フセインが大量破壊兵器を持っていると主張していた人間たちだ。選挙はずっと昔に終わっている。歴史的な勝利だった。今は前進し『アメリカを再び偉大にする』ときだ」との声明を出した。
ウィキリークスを創設したジュリアン・アサンジ氏は11月、ロシアメディアRTのインタビューで「ロシア政府は情報源ではない」と述べている。
包括的調査へ
外国からのサイバー攻撃を巡っては、オバマ大統領が12月9日、大統領選期間中の一連のハッキング行為について、包括的な調査を命じている。
また、諜報機関の職員はBuzzFeed Newsに対して、ロシアはアメリカでの成功を足がかりに、今後ヨーロッパで相次ぐ選挙への干渉を狙っていると話している。