ラッパー宇多丸が「本家」歌丸さん追悼 「師匠、おつかれさまでした」

    芸名の「使用許可」をくれた恩人を惜しんだ

    落語家の桂歌丸さんが7月2日、81歳で死去した。

    訃報を受け、ラップグループ「ライムスター」の宇多丸さんは同日、パーソナリティーを務めるTBSラジオの番組「アフター6ジャンクション」で「師匠、おつかれさまでした」と追悼。

    歌丸さんにちなんだ自身の芸名の由来や、歌丸さんから直接「使用許可」をもらったエピソードを明かした。

    髪型や性格にちなんで

    宇多丸さんの本名は佐々木士郎。もともとは「MC SHIRO」と名乗っていたが、ラッパーの間で別名を名乗ることが流行し、「歌丸」と称するようになった。

    スキンヘッドの風貌や、物事をズバリと直言する性格が歌丸さんに似ている、と周囲に言われたことがキッカケだったという。

    当初は漢字もそのまま「歌丸」だったが、ラジオやテレビなどでの活動が増えるに連れ、新聞のラテ欄などで紛らわしくないように、宇多田ヒカルさんの「宇多」からも文字を拝借し、「宇多丸」と改めた。

    本人から直接「使用許可」

    2011年12月には、親交のあった弟子の桂歌蔵さんの仲介で歌丸さん本人にも対面した。

    歌丸さんの楽屋で「宇多丸」を名乗ることへの許しを乞うラップを披露すると、「どうぞお名乗りください。宣伝になるから」と快諾された。

    「宣伝いらないでしょ!(笑)なんていうやり取りもあって。緊張のあまりラップを失敗して、お見苦しいところをお見せしたのですが、本当に優しく快諾してくださいました」

    「ライムスター宇多丸として使用許可をいただき、以降は大手を振って『宇多丸だ、何が悪い!』と言えるようになった。ただその後、ご挨拶する機会もないまま来てしまい、本当に申し訳ない」と悔やんだ。

    そんな恩人の逝去を惜しみ、宇多丸さんはこう語った。

    「型通りの言葉になってしまいますが、ご冥福をお祈りします。師匠、おつかれさまでした。その節はありがとうございました」

    BuzzFeed JapanNews