ヒルズ上空にインベーダー襲来!? 大ヒットゲーム「スペースインベーダー」が今年で40周年を迎えるのを記念し、「PLAY!スペースインベーダー展」が1月12日から東京の六本木ヒルズ展望台で始まる。
展示の目玉は「ギガマックス」
開幕に先立つ11日、報道陣向けの内覧会が開かれ、開発者の西角友宏さんと漫画『ゲームセンターあらし』の作者すがやみつるさんらが、最新型のスペースインベーダーを実演した。
展覧会の目玉は、10人同時プレイの「スペースインベーダーギガマックス」。縦7m、横15mの窓にプロジェクション・マッピングでインベーダーを投影。美しい夜景をバックにゲームを楽しめる。
西角さんと一緒にデモプレイに臨んだすがやさんは、ハイスコアが出ると思わずガッツポーズ。クリア画面を記念撮影していた。
「ゲーム大国ニッポン」の原点
スペースインベーダーは1978年にタイトーが発売し、大ブームを巻き起こした。流行が過熱するあまり、一時は「ゲームの影響で市中の100円玉が足りなくなった」と噂されたという。
「もっとも長くシリーズ化されているゲーム」「初めて宇宙人が登場したゲーム」としてギネス記録を持つなど、世界的にも広く知られている。「ゲーム大国ニッポン」の原点とも言える作品だ。
MoMAにも収蔵「ゲームは文化」
内覧前の記者会見では、西角さんがかつてのインベーダー旋風を振り返り、「アタリ社のブロック崩しが敵ながらアッパレだと思い、負けないゲームをつくろうと開発した」と制作の動機を明かした。
ニューヨーク近代美術館に収蔵されたインベーダーを見に行った思い出を語り、「セザンヌやゴッホと同じ建物に置いてもらい、すごく感動した。海外ではゲームは文化・アートとして評価されている」とも話した。
ゲーセンのイメージを一新
続いて登壇したすがやさんは、インベーダー同様40周年を迎えた『あらし』の誕生秘話を披露した。
当初、ブロック崩しを題材に漫画を描いたものの、いま一つ人気が出ず単発で終了。流行していたインベーダーをテーマにすえたところ、大ヒットしたという。
「我が家の家計を助け、家を建てさせてもらい、タイトーさんには足を向けて寝られません」と冗談めかして語った後に、こう続けた。
「そのころ、ゲームセンターは薄暗い不良のたまり場のように思われていた。インベーダーがひとつのキッカケになって、子どもや女性、ファミリーも行く場所に変わったんです」
「PLAY!スペースインベーダー展」は1月12日〜1月31日。前売り券1500円、当日券は一般1800円。
「ギガマックス」のほか、ボルダリングとインベーダーを組み合わせた「ノボリンベーダー」や、バーチャルなボールを蹴ってインベーダーを倒す「アルキンベーダー」などで遊ぶことができる。