セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートのコンビニ大手3社が、8月末までに「成人向け雑誌」の販売を取りやめることを決めた。
そもそも「成人向け雑誌」「成人誌」とは何なのか?
日本雑誌協会は「『成人誌』の基準が曖昧で、選別方法が不明瞭であることに危惧を覚える。一部雑誌の取り扱い中止に関しては、慎重な判断を求めたい」と懸念を表明している。
コンビニ各社は、加盟する「日本フランチャイズチェーン協会」のガイドラインに従って判断しているという。そこでBuzzFeedは、同協会の伊藤廣幸専務理事に見解を聞いた。
グレーゾーンの「類似図書」
――成人誌に関するガイドラインはどこかで閲覧できますか。
ガイドラインは外部に公表しておらず、会員社の間で共有しています。
――何をもって「成人向け雑誌」「成人誌」と定義しているのでしょうか。
まず、地方自治体に「有害図書」として個別指定されている雑誌と、出版団体側が18禁マークをつけた大人向け雑誌(表示図書)は、もともと会員社では取り扱っていません。
会員社で取り扱っている「成人向け雑誌」というのは、上記以外で子どもに見せることが望ましくないグレーゾーンの雑誌です。
「類似図書」と呼ばれるもので、(都道府県の青少年健全育成)条例からいうと区分する義務はありませんが、自主規制で2箇所をシール留めし、区分陳列しています。
「変わっておりません」
――そもそも「有害図書」や「表示図書」は店に置いていないと。コンビニ各社が販売を中止すると言っているのは、この「類似図書」ということですね。
はい、そうです。
――今回の決定にあたってガイドラインを改定したり、厳格化したりはしていない?
変わっておりません。平成16年(2004年)ごろから同じガイドラインです。
プレイボーイや週刊ポストは?
――一般誌でも「週刊プレイボーイ」には女性のヌードグラビアがありますし、「週刊現代」「週刊ポスト」や「anan」もセックス特集を組んでいます。こうした雑誌は「類似図書」には入らないのですか。
いままで入っていませんし、基本的に入ってくることはありません。
ただ今後、そういう特集を組まれた雑誌を扱わない、という判断は出てくると思います。それは会員社の判断です。
女性や子どもたちが安心して見られる雑誌売り場にしたい、というのが根本です。
――個々別々に、会員社が判断するということでしょうか。
はい。毎週毎週出る雑誌について我々の方で判断することはできませんので、会員社が判断するということになります。