公文式、27年ぶり値上げへ 東京・神奈川は割高に 保護者から悲鳴も

    「昨今の社会環境の変化に伴う各種費用の増加等の状況に鑑み…」

    公文式の会費が10月分から27年ぶりに値上げされる。公文教育研究会が保護者宛の配布資料で明らかにした。

    東京・神奈川の教室に通う生徒の場合、値上げ幅は1教科で千円以上。保護者らからは「ちょっと高い」「正直痛い」という声もあがっている。

    「地域別会費」も導入

    公式サイトによると、公文は国内だけで1万6300教室、155万人の学習者を抱える。世界50の国と地域に普及しており、公文教育研究会の連結売上高は905億9000万円(2017年3月決算)に達する。

    現在の1教科あたりの月会費は、幼児・小学生が6480円、中学生が7560円、高校生以上が8640円。

    10月以降、東京・神奈川では幼児・小学生が7560円(他地域7020円)、中学生が8640円(同8100円)、高校生以上が9720円(同9180円)に引き上げられる。

    これまで料金は全国一律だったが、今回の改定に伴って東京・神奈川とそれ以外とで差をつける「地域別会費」を導入する。

    たとえば、東京・神奈川で「算数・数学」「国語」の2教科を受講する小学生の場合、現在の1万2960円から、10月以降は2160円多い1万5120円にアップすることになる。

    「人件費や賃料が上昇」

    保護者向け資料では、値上げの理由を「昨今の社会環境の変化に伴う各種費用の増加等の状況に鑑み、2018年10月分から27年ぶりに会費を改定させていただくことになりました」などと説明。

    「このたびの会費改定につきまして、何卒ご理解とご協力を賜りますよう、重ねてお願い申し上げます」と理解を求めている。

    BuzzFeed Newsの取材に対し、公文教育研究会の広報チームは「人件費や教室の賃料が27年前からだいぶ上がっており、今回のタイミングで改定させていただくことになりました」と回答。

    東京・神奈川が割高になる理由については「調査したところ、東京・神奈川は人件費や会場費(賃料)が突出して高いことがわかりました。教室を継続的に安定運用していくため、このような決断をいたしました」と明かした。

    BuzzFeed JapanNews