Updated on 2020年8月26日. Posted on 2020年8月21日

    「ドルチェ&ガッバーナって日本人?」1億再生突破のヒット歌手がファンキーすぎた

    瑛人『香水』のサブスクでの総再生回数が1億回を突破。YouTubeでも8000万回以上再生される話題のヒット曲の意外すぎる誕生秘話とは?

    YouTubeの再生数が8000万回を超え、各種サブスクリプションサービスの総再生回数も1億回を突破するなど、上半期最大の話題作となった瑛人の『香水』。

    インディーズの無名シンガーソングライターが放った異例のヒット曲は、どのようにして生まれたのか。誕生秘話を聞いた。

    「やべえ、やべえ!」

    Ryosuke Kamba / BuzzFeed

    瑛人

    ――『香水』は昨年4月に配信され、時間をおいて今春TikTokのカバー動画から人気に火がつきました。

    TikTokを見てみたら、『香水』がいっぱいかかっていて、どうなってるんだ? 状態になりましたね。出てくる女の子がかわいいので、暇つぶしに見たりするんですけど(笑)

    そこから4月の中旬ぐらいにLINE MUSICの90位台に入って、「やべえ、やべえ! ちょっとこれやばいぞ!」ってなりました。

    一番テンション上がったのがここら辺かもしれないですね。

    ――その後に様々なチャートで1位に輝いていましたが。

    その時が一番、「ウソ! やったー、うれしい!」みたいな感じでした。

    ――YouTubeで8000万再生。上半期最大のヒットと言っても過言ではないと思います。

    全然、想像してなかったです。

    オーナーの香水から始まった

    YouTubeでこの動画を見る

    瑛人 / Via youtu.be

    香水 / 瑛人 (Official Music Video)

    ――ご自身では、何が刺さったと分析されていますか。

    わからないですけど、やっぱり「ドルチェ&ガッバーナ」というワードの引っ掛かり方じゃないですかね。

    「ガッバーナ」のところは、自分でもできた時に「何だこれは?」となったので。聴いてくれた人も、そこが引っ掛かかるのかなと思います。

    ――「ド〜ルチェ、ア〜ンド、ガッバ〜ナ♪」という節回しが中毒性抜群で、ついつい口ずさみたくなるんですよね。あのフレーズはどんな時に降りてきたのでしょうか。

    バイト先のハンバーガー屋のオーナーさんと、渋谷で夜通し遊んだ帰り道です。そのオーナーに「ちょっと瑛人、香水持ってて」って言われて。

    多分、酔っぱらって俺が香水をポケットに入れちゃったんですね。そのことすらも忘れてバイバイして。

    オーナーは横浜方面に帰り、僕はちょっと寝て池尻大橋のスタジオに行きました。で、入る前に持っていた香水をつけて。

    あの曲みたい、と言われて

    Ryosuke Kamba / BuzzFeed

    ――オーナーさんの香水を勝手に(笑)

    はい、勝手につけて。いつも通り(セッションしながら)遊んでいたら、「ド〜ルチェ、ア〜ンド、ガッバ〜ナ♪」っていうフレーズがバッと浮かんだ。

    最初は「何だこれ?」「ちびまる子ちゃん(の曲)みたいだね」なんて言われたんですけど。

    ――ちびまる子ちゃん?

    「ピ〜ヒャラ、ピ〜ヒャラ♪」みたいな。

    いいフレーズ思いついた! と思ったのに、「ピ〜ヒャラ」に聞こえるって言われて。俺、ちょっと悲しかった(笑)

    「遊び」ながら作曲

    A.S.A.B / Via amazon.co.jp

    瑛人『香水』

    ――そこで断念しなくてよかったです。即興で言葉を紡ぐ「遊び」というのは、ヒップホップで言うところの…

    サイファー。

    ――サイファーですね。ラッパー以外だと珍しいのでは?

    あんまりやらないと思います。音楽学校に通っていた時も、俺らの仲間ぐらいしかやってる人いなかった。

    でも、ラップみたいにうまくやろう、というのは一切ないです。韻を踏んだりとかもないし、カッコイイこと言わなくてもいいし。本当にただ、適当に歌うだけで。

    その時に、たまたま(フレーズが)きたんです。

    もし別のブランドだったら…

    ――そこから楽曲へ肉付けしていったのですね。

    音楽学校で教えてもらっていたアーティストのルンヒャンさんという方に、「ドルチェ&ガッバーナ」のフレーズを聴いてもらったら、「面白い! ここから曲をつくろう」となって。

    あらかた書いた歌詞をルンヒャンさんに見せて。「ここの歌詞、ちょっと合わないな」「このメロディーはもっとこうした方がいいよ」とアドバイスをいただきながら、仕上げていきました。

    ――しかし、オーナーさんが持っていたのが別のブランドの香水だったら、あのフレーズは生まれてなかったわけですね。

    ドルチェ&ガッバーナだからハマりました。

    本家もお墨付き

    Karwai Tang / WireImage

    ドメニコ・ドルチェ(右)とステファノ・ガッバーナ

    ――本家ドルチェ&ガッバーナのデザイナーが朝日新聞のインタビューで、『香水』のヒットについて「知っていますよ! とてもうれしく思っています。ありがとう!」と答えていました。

    ドルチェ&ガッバーナって日本人?

    ――イタリア人です!(笑) ドメニコ・ドルチェとステファノ・ガッバーナ。

    えー! 『香水』知ってるんですか。

    ――遠くイタリアまで曲が届いて。本家から公式にお墨付きが出ましたね。

    ヤバっ。うれしい! めっちゃハッピー、ハッピー。

    ありがとうございます。うれしいです。

    提供

    瑛人

    〈瑛人 えいと〉 1997 年 6 月 3 日、横浜生まれ。男 3 人兄弟の末っ子として、野球に明け暮れる少年時代を過ごす。高校卒業後、ダンスで自己表現する友人の姿に刺激を受け、シンガーソングライターを志して音楽学校に入学。19歳から曲を書き始め、2019 年 4 月、21歳で初めての楽曲『香水』EPを配信リリース。翌2020年春、SNSに投稿された様々な『香水』のカバー動画から人気に火がつき、オリコン、Billboard JAPAN、LINE MUSIC、Spotifyなど各種音楽チャートで1位を獲得。サブスクリプションサービスの総再生回数は1億回、YouTubeの再生数は8000万回を超える。