演技力だけでもスゴイのに、歌声まで美しい。天がうっかり二物を与えちゃった女優さんたちを紹介します。

トップバッターは若手演技派の最右翼、満島ひかりさん。過去にはFolderやFolder5での音楽活動の経験もあります。
彼女をボーカルに迎えたMONDO GROSSOの「ラビリンス」は、YouTubeでの再生回数が900万回を突破しました。
大沢伸一さん作曲、谷中敦さん作詞の甘美な哀感をたたえた楽曲に、澄んだ歌声が独特の浮遊感を与えています。
満島さんが夜の香港を遊泳するように踊る、ミュージックビデオも必見です。
満島ひかりが歌うMONDO GROSSO「ラビリンス」
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EGO-WRAPPIN’が楽曲提供した「群青」は、波音のようなささやき声が、耳に心地よく響きます。
多彩な音楽活動を展開する満島さん。最近では、小沢健二さんとの「ラブリー」のデュエットも記憶に新しいところです。
満島ひかり 「群青」
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お次は松たか子さん。昨年末には、18年ぶり3度目となる紅白歌合戦への出場を果たしました。
「女優兼歌手」ではなく「歌手兼女優」でもしっくりくるぐらい、俳優活動と音楽活動の双方を、両輪として大切にされている印象です。
NHKの連続テレビ小説「わろてんか」の主題歌「明日はどこから」でもおなじみですね。
松たか子 「明日はどこから」
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映画「アナと雪の女王」のエルサとして歌った劇中歌「レット・イット・ゴー ~ありのままで~」は当時、社会現象となるほど広く親しまれました。
松たか子が歌う「レット・イット・ゴー ~ありのままで~」
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そんな満島さんと松さんの歌声をいっぺんに堪能できてしまうのが、2人が共演するドラマ「カルテット」の主題歌「おとなの掟」です。
作詞作曲は椎名林檎さん。劇中に登場する「Doughnuts Hole」名義で、高橋一生さんと松田龍平さんも参加。坂元裕二脚本のドラマの世界観とも通底する、「おとな」な楽曲に仕上がっています。
もちろん、ドラマ未見の方にもオススメ。曲を気に入ったら、ドラマの方もチェックしてみてくださいね。
ドラマ「カルテット」の主題歌「おとなの掟」

「歌う女優」と言えば、大竹しのぶさんを忘れてはいけないでしょう。
舞台「ピアフ」では、本家エディット・ピアフが憑依したかのように熱演。作中で歌ってきた「愛の讃歌」で、一昨年の紅白に出場しました。
ゴールデンボンバー鬼龍院翔さんや、山崎まさよしさん、森山直太朗さんらの提供曲を歌ったアルバム「ち・ち・ち」も発売しています。
大竹しのぶ「愛の讃歌」トレーラー映像
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高畑充希さんも歌唱力は折り紙つき。ミュージカル「ピーターパン」などで培った実力は、NHKの朝ドラ「ごちそうさん」の「焼氷有りマスの唄」で、広くお茶の間に知られるところとなりました。
そんな彼女の伸びやかな歌唱を味わえるのが、映画「ひるね姫」の主題歌「デイ・ドリーム・ビリーバー」です。
モンキーズの原曲を、忌野清志郎さんが日本語詞でカバーしたこの作品。最近ではセブンイレブンのCMでご存知の方も多いでしょう。
透明感あふれる高畑さんの声には、清志郎さんバージョンとはまた違った魅力があります。
高畑充希が歌う「デイ・ドリーム・ビリーバー」
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長澤まさみさんは、ドラマ「若者たち2014」でリサ・ローブの「Stay (I Missed You)」を弾き語りで演奏。ハスキーな歌声に「めっちゃうまい」「感動した」といった声が寄せられました。
リサ・ローブの公式ツイッターでも「素晴らしいカバー」と紹介されています。
本家も認めた長澤まさみの歌声
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多部未華子さんは、映画「あやしい彼女」で、ザ・フォーク・クルセダーズの名曲「悲しくてやりきれない」をカバーしました。
「めちゃくちゃうまい!」というわけではありませんが、素直で訥々とした歌いぶりが、かえって原曲の叙情性を引き出しています。
多部未華子が歌う「悲しくてやりきれない」
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中谷美紀 with 坂本龍一の「砂の果実」は、1990年代に青春時代を過ごした人たちには忘れられない曲かもしれません。
「坂本龍一featuring Sister M」名義で、坂本美雨さんが英語で歌った「The Other Side of Love」の日本語バージョンです。
英語版も素敵ですが、中谷さん歌う日本語版の「生まれて来なければ 本当はよかったの」という歌詞は衝撃的なものがありました。
中谷美紀「砂の果実」を収録した「Pure Best」

最後にご紹介したいのが、門脇麦さんが歌う「REBORN」です。東野圭吾原作の映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」で歌手セリの役を演じ、劇中で美声を披露しました。
ところどころ高音部で不安定になるものの、それがまた心の揺れをさらけ出しているようで、胸に響くのです。
さめざめと泣きながら歌うような儚げな声は、ずっと耳を傾けていたくなります。
門脇麦が歌う「REBORN」
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作詞作曲は山下達郎さん。門脇さんによる歌は、昨年発売された達郎さんのCDにも、「REBORN -Vocals by セリ(門脇麦)-」として収録されています。
達郎さんは数多く楽曲提供していますが、本人の作品に妻の竹内まりやさん以外が歌う音源が収められるのは初めてとのこと。それだけ、門脇さんの歌に思い入れがあったということでしょうか。
ちなみに、達郎さんバージョンの「REBORN」のMVにも、門脇さんが女優として出演しています。ふたつのバージョンを聴き比べてみてもいいかもしれません。