盗難車に破壊されて焼肉屋が一変。でも、ネットに強い83歳と70歳の努力がすごかった

    焼肉店「美食磊茘(らいらい)」さんが、不慮の事故により休業に。それでもめげず、SNSを駆使して注目を集めています。

    盗難車に突っ込まれ、休業となってしまったものの、ネットを駆使して人気を集めている焼肉店があります。

    経営しているのは、83歳のマスターと70歳の店主です。

    そのお店とは、栃木県真岡市で23年続く「美食磊茘(らいらい)」さん。A5ランクのとちぎ和牛を専門にしています。

    「とちぎ和牛は素晴らしい霜降りで、口の中でコクと旨さが広がるこのお肉に惚れて商売を始めました」

    事故の被害に遭ったのは今夏のことでした。

    コロナ禍でも必死に営業を続けていた磊茘さんは事故の前日、娘さんと孫さんがお店を片付けてくれたことを報告するツイートをしていました。

    やっとやっとやっとです😵 83歳 孫の手を借り 店を 綺麗にしました。 コロナ禍に負けず❓一生懸命 とちぎ和牛格付A5の牛肉を 沢山のお客様に食べて欲しいです。

    Twitter: @onikurairai

    せっかくきれいになったお店は翌日、一変します。

    警察官から逃走していた乗用車に突っ込まれてぐちゃぐちゃに。臨時休業を余儀なくされました。

    磊茘さんが、Twitterで悲惨な状況を伝えると大きく拡散。「応援しています!」とたくさんの励ましの声が寄せられるように。

    そして、「最高級の牛肉をみなさんに食べてもらいたい」と通販の準備を進めていたことが生かし、事故の9日後にはウェブサイトを立ち上げ、お肉の通信販売をスタートさせました。

    それからも毎日のようにTwitterでお店の様子を見せたり、お肉の感想をリツイートしたりと、焼肉店の営業を断念せざるを得ない状況ですが、SNSを駆使して懸命に切り盛りをしています。

    磊茘さんを営む2人とも、SNSがもともと好きで、Twitterは2010年から始めたんだとか。

    いつの間にか使いこなせるようになっていた、と振り返ります。

    「スマホとタブレットと2台持ちです。今は分からないことや新しいことは孫に教わっています。通販サイトはまだ全部覚えていなく、孫に頼りきりですが…。各種SNSの投稿は1人でもできます」

    「Twitterがこんなに多くの人に見られるとは思いませんでした。今まではFacebookが1番見られていたので。Twitterの拡散能力には驚きです。いままで地道にSNSをやってきてよかったなあと思いました」

    一方、焼肉店の再開を待ち望む声が多くあります。磊茘さんはこう意気込みます。

    「絶対にリニューアルオープンをするので、ぜひお店でとちぎ和牛を味わってほしいです」