初日からぶっ飛ばした作品を持ち込んでいる…! 日本最高峰の芸術大学の新1年生のアートが話題です。
菅野湧己(かんのわくみ)さん(@wakumiiii_)が「東京藝術大学入学式場」の看板を自作し、実際に式場に持ち込んだ様子をTwitterに投稿したところ、2万回リツイートされ、22万4千回を超える「いいね」が集まりました。
この春から東京藝大美術学部先端芸術表現科に入学した彼のアートとは…?
どっちがどっち? センスがハイレベルすぎるって!
写真には2つの「東京藝術大学入学式場」という文字が。
コピーしたかのような精巧さに、目を見張ります。
自分の入学式に、この大きな看板を担いでキャンパスまで来たのでしょうか?
実は三つ折りだったのです。
最初から電車で移動することを想定し、看板を折りたたみ式にしていたのです。
看板の裏側に細い棒を通すことによって、看板の強度を維持しているように見えます。
リプライ欄には「道場破り感……ハンパねぇ!」「芸術家の素質ありまくりで草」「卒業式じゃなくて入学式でやるの猛者すぎるだろ」と反響が寄せられています。
BuzzFeedは投稿者の菅野さんに話を聞きました。
なぜ看板を作ろうと思い立ったのでしょうか。
「前提として、藝大は美術学部と音楽学部に大きく分けられます。藝大の入学式では例年、音楽学部の門の前に入学式の看板が1つだけ置いてあります。なので、美術学部の門の前にも看板を置こうと思ったのが始まりでした」
「さらに、看板がひとつしかないため、毎年長蛇の列ができて、写真の撮影を諦める人もいます。だから今回私が、藝大入学式の看板を持って行き、美術学部の門の前に置くことにしました」
菅野さんによると、会場では、長蛇の列を目にして、撮影を諦めて帰ろうとしていた人たちもいたといいます。
すかさず「私の作品でよければ、入学式の記念写真を撮って帰られますか」と尋ねました。
作品と並んで記念撮影し、喜んで帰路につく人もいたといいます。
気になる今後。
菅野さんによると、入学した先端芸術表現科は「主に現代アートを学ぶ学科で、各々が多くの表現方法を縦横無尽に飛び回っているのが特徴」。
看板の制作から持ち込み、SNSでの展開まで、一連の流れは一つのアートとして成立し、話題となりました。
大学生活は始まったばかり。これからどんなことをしたいのかを尋ねてみました。
「私は、作品制作の原点となる私自身の経験や身体感覚を通して、社会で起きている大小さまざまな出来事や問題たちに、『自分なりにどうアプローチしていくか』ということについて、藝大で様々な表現を学び、自分の作品制作に繋げていきたいと思います」