2020年3月16日

    【判決要旨】植松被告に死刑判決「計画的かつ強烈な殺意に貫かれた犯行」

    障害者ら19人が殺害され植松聖被告に死刑判決が言い渡された相模原事件。報道陣に公開された判決文の全文を紹介する。

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    相模原市の知的障害者入所施設「津久井やまゆり園」で、元職員の植松聖被告(30)が入所者19人を刺殺し、職員を含む26人に重軽傷を負わせた相模原事件の裁判員裁判。

    横浜地方裁判所の3月16日の判決は、植松被告が「大麻又はこれに関係する何らかの精神障害が犯行に影響を与えたとは考えられない」として完全に責任能力があったと認定。そのうえで「犯情は誠に重く、犯行態様の悪質性も甚だしい」とし、「死刑を持って臨む他ない」と断じた。

    報道陣に公開された判決要旨は、以下の通り(読みやすさのため一部の句読点や改行等を改め、語句を補った。また、要点を太字とした)。

    時事通信

    令和2(2020)年3月16日宣告 横浜地方裁判所第2刑事部

    裁判長:青沼潔、裁判官:横倉雄一郎、鈴木柴門

    被告人:植松聖

    被告事件名:建造物侵入、殺人、殺人未遂、逮捕致傷、逮捕、銃砲刀剣類所持等取締法違反

    主文

    被告人を死刑に処する。

    【罪となるべき事実】

    第1(建造物侵入、殺人、殺人未遂、逮捕致傷等)

    被告人は、社会福祉法人かながわ共同会津久井やまゆり園(以下「本件施設」という)に入所している利用者のうち、被告人が意思疎通できないと考える障害者を多数殺害する目的で、平成28(2016)年7月26日午前1時43分頃、相模原市緑区内の本件施設園長が看守する本件施設敷地内に、本件施設下段駐車場歩行者用通用口の門扉を開けて侵入し、

    1 平成28年7月26日午前1時43分頃から同日午前2時48分頃までの間に、本件施設内の各居室又はその付近において、いずれも殺意をもって、利用者43名に対し、それぞれ、その身体を柳刃包丁(刃体の長さ約21.9cm) 等で突き刺すなどし、よって、同日午前1時43分頃から同日午前7時55分頃までの間に、各居室において、19名を死亡させて殺害し、24名には、各傷害を負わせたにとどまり、その殺害の目的を遂げなかった。

    2 前記第1の1記載の犯行の際、外部への通報等を防ぐなどのため、本件施設の夜勤職員の身体を拘束しようと考え

    (1)  平成28年7月26日午前1時43分頃から同日午前2時17分頃までの間に、本件施設はなホームの廊下内において、「はなホーム」の夜勤職員である丙Aに対し、包丁様のものを示しながら「騒いだら殺す」などと申し向け、逃げ出した丙Aを転倒させ、その後頭部を床面に打ち付けさせる暴行を加えた上、結束バンドでその両手首を緊縛してはなホーム内を連れ回し、更に、はなホーム110号室前において、別の結束バンドでその両手親指を緊縛した上、別の結束バンドで同所の手すりに縛り付けるなどし、同日午前3時20分頃に解放されるまでの間、その身体を拘束し、もって丙Aを不法に逮捕するとともに、前記暴行により、丙Aに全治約1週間を要する傷害を負わせた。

    (2) 同日午前1時43分頃から同日午前2時17分頃までの間に、本件施設東棟1階職員室において、本件施設「にじホーム」の夜勤職員である丙Bに対し、「親指を出せ」、「早くしないと手を切り落とすよ」などと申し向けつつ、その顔面に手段方法不明の暴行を加えた上、結束バンドでその両手首を緊縛してにじホーム内を連れ回し、更に、にじホーム209号室前において、別の結束バンドで同所の手すりに縛り付けるなどしたが、その後、丙Bが被告人の隙を見て上記拘束を外して逃げ出したため、その腕をつかんでにじホーム女性用トイレAに連行し、別の結束バンドで同トイレの個室内の手すりに 縛り付け同日午前3時25分頃に解放されるまでの間、その身体を拘束し、もって丙Bを不法に逮捕するとともに、前記暴行により、丙Bに全治約2か月間を要する傷害を負わせた。

    (3) 同日午前2時17分頃から同日午前2時46分頃までの間に、本件施設「つばさホーム」504号室前において、つばさホームの夜勤職員である丙Cに対し、結束バンドでその両手首を緊縛した上、別の結束バンドで同所の手すりに縛り付け、同日午前2時46分頃に解放されるまでの間、その身体を拘束し、もって丙Cを不法に逮捕した。

    (4) 同日午前2時17分頃から同日午前2時47分頃までの間に、本件施設西棟1階職員室において、本件施設「みのりホーム」の夜勤職員である丙Dに対し、包丁様のものを示しながら「こっちに来い、早くしないと殺すぞ」などと申し向けて丙Dを本件施設つばさホーム504号室前に連行し、2本の結束バンドでその両手親指及び両手首をそれぞれ緊縛した上、別の結束バンドで同所の手すりに縛り付け、同日午前2時47分頃に解放されるまでの間、その身体を拘束し、もって丙Dを不法に逮捕した。

    (5) 同日午前2時17分頃から同日午前2時48分頃までの間に、本件施設いぶきホームリビングルームAにおいて、「いぶきホーム」の夜勤職員である丙Eに対し、包丁様のものを示しながら、結束バンドでその両手親指を緊縛するなどして丙Eをいぶきホーム704号室前に連行し、更に、別の結束バンドでその両手首を緊縛した上、別の結束バンドで同所の手すりに縛り付け、同日午前4時頃に解放されるまでの間、その身体を拘束し、もって丙Eを不法に逮捕した。

    第2(銃刀法違反)

    被告人は、業務その他正当な理由による場合でないのに、平成28年7月26日午前1時43分頃、本件施設内において、

    前記柳刃包丁1本、刃体の長さ約 12.4cmのペティナイフ1本、刃体の長さ約20.3cmの菜切包丁1本、 刃体の長さ約14.3cmのペティナイフ1本及び刃体の長さ約15.6cmのペティナイフ1本

    を携帯した。

    【被告の責任能力についての判断】

    第1 本件の争点と当事者の主張

    本件の争点は、本件犯行時における被告人の責任能力の有無及び程度である。

    検察官は、犯行時の被告人がパーソナリティ障害及び大麻使用障害・大麻中毒であったが、本件犯行に大麻使用の影響は小さく、完全責任能力を有していたと主張している。

    一方、弁護人は、本件犯行は、大麻の長期常用により慢性の精神病を発症した被告人が、それにより病的で異常な思考に陥った結果、そのような異常な思考に突き動かされるままに実行したものであり、心神喪失の状態にあった、あるいは、少なくともその疑いが残るとして無罪を主張している。

    第2 当裁判所の判断

    当裁判所は、犯行時の被告人が完全責任能力を有していたと認めた。

    以下、その理由を説明する。

    1 被告人の精神障害

    裁判所の選任した医師の鑑定

    被告人の精神障害について、裁判所が鑑定人として選任した大澤達哉医師(以下「大澤医師」という)は、

    (i)被告人は、本件犯行当時、パーソナリティ障害及び大麻使用障害・大麻中毒であり、

    (ii)パーソナリティ障害は、被告人の意思とそれに基づく行動そのものの現れであり、大麻使用の犯行への影響はなかったか、あったとしてもその行動に影響を与えないほど小さかった。

    と鑑定した(以下「大澤鑑定」という)。

    弁護人が依頼した医師の鑑定

    一方、弁護人が私的に鑑定を依頼した工藤行夫医師(以下「工藤医師」という)は、

    (i)被告人は、動因逸脱症候群を伴う大麻精神病であり、

    (ii)本件犯行は、その発想から実行に至るまで、上記(i)の影響が深く関与し、それなくしてはなしえなかったと考えられるなどと判断した(以下「工藤鑑定」という)。

    大澤医師及び工藤医師は、いずれも経歴や経験等に照らし、被告人の精神状態について専門的知見を述べる者として十分な資質を備えている上、前提とした資料も大部分が共通しており的確性に疑問な点はないから、それぞれの鑑定内容が一見して明らかに不合理であるとはいえない。

    また、大澤鑑定が指摘す るパーソナリティ障害及び大麻使用障害・大麻中毒に被告人がり患していたとしても、これらが本件犯行に格別の影響を及ぼさなかったことについては、工藤鑑定も異論を述べていない。

    結局、本件証拠上、本件犯行に相応の影響を及ぼした可能性があるといえる精神障害は、工藤鑑定が指摘する動因逸脱症候群を伴う大麻精神病のみであるが、動因逸脱症候群を伴う大麻精神病は、工藤医師自身もこれまでに接したことがなく、日本国内で確認された例もない稀有な症例とされており、その病像や診断基準等について、工藤鑑定が確立した医学的知見に依拠したものといえるのかは証拠上必ずしも明らかではない。

    工藤鑑定について

    しかしながら、このことのみから、精神医学の十分な専門的知見に基づくと 認められる工藤鑑定を直ちに排斥することはできない。そこで、以下、工藤鑑定のいう病像や診断基準等に照らして、犯行時の被告人が、工藤鑑定のいう動因逸脱症候群を伴う大麻精神病にり患していた疑いが排斥されるか否かを検討する。

    (1) 工藤鑑定が犯行時の被告人が動因逸脱症候群を伴う大麻精神病にり患していたと判断した理由は、概要、次のとおりである。

    ア 大麻精神病とは、大麻の長期常用者であり、

    ①幻覚、妄想や思考障害などの精神病症状が出現し、しかもそれが遷延するもので、被害妄想や誇大妄想幻聴など、統合失調症の症状に似た病像を呈する場合が多い。

    ②さらに、持続した高揚気分、あるいは意欲の異常亢進等能動性が逸脱した状態(工藤医師によれば「タガが外れた状態」)になることがあり、

    これを動因逸脱症候群という。

    イ 以上について検討すると、被告人は、平成27(2015)年頃から本件犯行までの約1年間、週に4、5回、多いときは1日の大きな飛躍・逸脱があり、これは病的な思考ないし思考障害によるものといえる。加えて、被告人は、本件犯行以前、被害的な幻聴があった上、本件犯行の前日、友人の言動から「ヤクザに追われている。」などと直感して自分が殺される前に本件犯行を実行しなければならないとの思いで本件犯行に及んでおり、これは了解不可能な妄想に当たる。

    ②さらに、この時期の被告人は、衆議院議長公邸まで行って重度障害者を殺害することなどが記載された衆議院議長宛ての手紙を渡したことに 加え、暴力事件、職場における粗暴な言動、速度超過等の繰り返し、イルミナティカードの強引な自己関係付け、自分がヒーローや救世主であるといった発言等気分の高揚や活動性の亢進病的な自己高揚感、現実検討能力の著しい低下など質的に異常な精神症状が持続していた。特に、本件犯行は、短時間の間に43名もの人を殺傷したというものであり、並外れたエネルギーと驚異的な行動力なしにはできないものであって、動因逸脱症候群に当たる状態であったことが最も顕著に表現された場面といえる。

    ウ したがって、犯行時の被告人は動因逸脱症候群を伴う大麻精神病の状態であった。

    (2) まず、工藤鑑定が、動因逸脱症候群を伴う大麻精神病の診断基準等として指摘したもののうち、被告人が大麻の長期常用者であったことは証拠上容易に認められることから、

    以下、

    ①被告人の思考が病的な思考ないし思考障害によるものであり、被告人に幻覚や妄想があったとした点、

    ②被告人の言動 には能動性の逸脱があり、動因逸脱症候群であるとした点が問題となる。

     当裁判所は、上記の①②のいずれの点についても、工藤鑑定は採用できないと判断したが、

    その主たる理由は、

    ①犯行動機の中核である被告人の重度障害者に関する考えは、被告人自身の本件施設での勤務経験を基礎とし、関心を持った世界情勢に関する話題を踏まえて生じたものとして了解可能であり、病的な思考ないし思考障害によるものとはいえないこと、

    ②工藤鑑定が動因逸脱症候群の症状(能動性の逸脱)が最も顕著に表現された場面とした本件犯行時においてさえ、被告人は前記の犯行動機を逸脱した不合理な言動をとっていないことなどから、能動性の逸脱は認められないことである。

    以下、補足して説明する。

    (3)  証拠上認められる前提事実

    まず、以上の各点を検討するために必要な範囲で、証拠上認められる前提事実を示す。

    ア 被告人は、平成24(2012)年12月、本件施設で勤務を開始し、当初、友人らに対し、本件施設の利用者のことを「かわいい」と言うことがあった。

    しかしながら、被告人は、仕事中、利用者が突然かみついて奇声を発したり、自分勝手な言動をしたりすることに接したこと、溺れた利用者を助けたのにその家族からお礼を言われなかったこと、一時的な利用者の家族は辛そうな反面、本件施設に入居している利用者の家族は職員の悪口を言うなど気楽に見えたこと、職員が利用者に暴力を振るい、食事を与えるというよりも流し込むような感じで利用者を人として扱っていないように感じたことなどから、重度障害者は不幸であり、その家族や周囲も不幸にする不要な存在であると考えるようになった。

    イ また、被告人は、前記のとおり、重度障害者が不要な存在であると考えるのと相前後して、世界情勢等に関心を持つようになり、過激な言動で注目を集める海外の政治家のニュースを見て、人が口にしないことでも勇気を持って真実を言ってよいと感じたり、国際的なテロに関すニュースを 見て、金(かね)が不足しているから紛争が起きると考えたりするようになった。

    そして、被告人は、遅くとも平成28年2月頃までの間には、友人らに対し、重度障害者は不要である、重度障害者を「安楽死」させられる世の中にしなければならない、政府の許可を得て重度障害者を殺害する、重度障害者を殺してもすぐには変わらないだろうが自分が殺したことによって世界が共鳴して同じことが世界で起こる、そうすれば無駄な金がかからなくなって、ほかのところに金が使えることになるから、世界平和につながるといった内容の発言をするようになった。

    さらに、被告人は、イルミナティカードというカードゲームで使用するカードが世界で起きた数々の出来事を予言しているという情報をインタ ーネットなどで知り、これを信じるとともに、その中の伝説の指導者に関するカードに被告人を示唆する記載があると考えるようになった。

    ウ 被告人は、平成28年2月13日から同月15日までの間、連日、衆議院議長宛の手紙等を渡すため、衆議院議長公邸(以下「公邸」という)又はその周辺を訪れ、同月15日午前10時20分頃には公邸職員から手紙は郵送するようにと言われたものの、公邸前で座り込み頭を地面にぶつけるようにして土下座を繰り返し、公邸職員が呼んだ警察官によって公邸前の歩道上に移動させられたが、同日午後0時30分頃には手紙(以下「本件手紙」という)を受け取ってもらい、公邸職員に礼を述べて立ち去った。

    被告人が渡した本件手紙には、

    「私は障害者総勢470名を抹殺することができます。常軌を逸する発言であることは重々理解しております。しかし、保護者の疲れきった表情、施設で働いている職員の生気の欠けた瞳、日本国と世界の為と思い、居ても立っても居られずに本日行動に移した次第であります」「理由は世界経済の活性化、本格的な第三次世界大戦を未然に防ぐことができるかもしれないと考えたからです」

    「私の目標は重複障害者の方が家庭内での生活、及び社会的活動が極めて困難な場合、保護者の同意を得て安楽死できる世界です」「障害者は不幸を作ることしかできません」「フリーメイソンからなるイルミナティが作られたイル ミナティカードを勉強させて頂きました。戦争で未来ある人間が殺されるのはとても悲しく、多くの憎しみを生みますが、障害者を殺すことは不幸を最大まで抑えることができます」「衆議院議長大島理森様、どうか愛する日本国、全人類の為にお力添え頂けないでしょうか」

    という被告人の考えが記載された上、

    具体的な方法として、「職員の少ない夜勤に決行致します」「重複障害者が多く在籍している2つの園(津久井やまゆり、厚木精華園)を標的とします」「見守り職員は結束バンドで見動き、外部との連絡をとれなくします」「職員は絶体に傷つけず、速やかに作戦を実行します」「2つの園260名を抹殺した後は自首します」「逮捕後の監禁は 最長で2年までとし、その後は自由な人生を送らせてください。心神喪失 による無罪」などと記載されていた。

    エ 被告人は、平成28年2月19日、本件手紙を差し出したことなどを理由に措置入院となり、本件施設を退職し、同年3月2日、措置入院解除となって退院した。

    その後、被告人は、友人らに対して以前ほど重度障害者は不要であるなどといった自分の考えを伝えなくなったが、一部の友人らに対しては、引き続き同様の発言をしていた。

    オ 被告人は、平成28年7月24日から翌25日にかけての深夜頃、河川敷で友人らと大麻を使用し、同月25日午前1時30分頃、具合が悪いから車に戻る旨伝えて車で走り去り、同日夕方から翌26日未明にかけて、ホームセンターでガムテープ、結束バンド、ハンマー等を購入し友人と 焼肉店で飲食したり、ホテルにデリバリーヘルスの女性を呼んだりした後、

    前記購入した物品や自宅から持ち出した5本の刃物を携帯して車で本件施設付近を訪れ、同日午前1時43分頃から同日午前2時48分頃までの間、判示の本件犯行に及び、同日午前3時5分、警察署に出頭した。

    (4) 工藤鑑定が、被告人の思考が病的な思考ないし思考障害によるものであり、「被告人に幻覚や妄想があったとした点(①)

    ア 病的な思考ないし思考障害によるものについて

    まず、犯行動機の中核である被告人の重度障害者に関する考えの了解可能性について検討する。

    なお、被告人が当公判廷で自分は正常な判断能力を有していた旨述べていることを踏まえると、自らの正常さを強調するために、犯行動機について殊更理論的に整理するなどして述べている可能性が否定できず、犯行動機に関する被告人の公判廷における供述を当然に信用することはできない。他方で、被告人が当時作成した本件手紙や知人らに対する当時の言動等の信用性に疑いはなく、これらによれば、犯行動機は、概要、以下のような内容と認められる。

    すなわち、被告人が意思疎通ができないと考える重度障害者は不幸であり、その家族や周囲も不幸にする不要な存在であるところ、自分が重度障害者を殺害することによって不幸が減り、重度障害者が不要であるという自分の考えに賛同が得られ、重度障害者を「安楽死」させる社会が実現し、重度障害者に使われていた金を他に使えるようになるなどして世界平和につながり、このような考えを示した自分は先駆者になることができるというのが犯行動機であったと認められる。

    ところで、被告人は、平成24年12月17日から措置入院となる平成28年2月19日までの間、本件施設で勤務しており、前記(3)ア及びイのような経緯で、本件施設の利用者とその家族、職員の言動から、意思疎通ができない重度障害者が不幸を生む不要な存在であり、「安楽死」させるべきであると考えるに至った。

    このような考えは、到底是認できない内容とはいえ、それ自体は被告人自身の前記のような実体験を踏まえた発想として了解可能であり、この点については、工藤医師も同趣旨の見解を述べている。

    一方、工藤医師は、

    (a)当初の「重度障害者は不幸を作る」「重度障害者を安楽死させるべきである」という考えから、

    (b) 「自分が重度障害者を抹殺する」といった了解できない思考への大きな飛躍・逸脱があるとしている。

    しかし、上記(a)の考えは、重度障害者が存在することに否定的な内容という点で上記(b)の考えと方向性が同じといえるから、この考えに結びつくことが特に不自然とはいえない。

    また、重度障害者がいなくなれば他に使える金が増えるという考え自体も、到底是認できない内容とはいえ、明白な矛盾や誤りがあるとまではいえないところ、重度障害者が不幸を生む不要な存在であり、「安楽死」させるべきであると考えていた被告人が、国際的なテロ等に関するニュースを見るなどし、重度障害者を「安楽死」させる世界が実現すれば、重度障害者に使われている金を他に回すことによって紛争等がなくなり、世界平和につながると考えるに至った点についても、到底是認できない内容とはいえ、情報源として一応合理的といえるニュース等の根拠に基づくものと見ることができるから病的な飛躍があるとはいえない。

    さらに、被告人自身が重度障害者を殺害するという点についても、重度障害者が不幸を生む不要な存在であり、「安楽死」させるべきであると考えていた被告人が、過激な言動で注目されている海外の政治家に関するニュースを見るなどし、自分自身が障害者施設で勤務していた経験を有していたこともあって、重度障害者がいなくなれば世界平和になるということは自分だけが気付いている真実であり、海外の政治家と同様に、自分も他人ができない言動をすることができる、すなわち、自分が重度障害者を殺害 することにより、世間にも重度障害者が不要であると気付かせ、これによって重度障害者を「安楽死」させる社会が実現して世界が平和になれば、自分が先駆者になれると考えたものと理解することができる。

    このような思考の形成過程についても、到底是認できない内容とはいえ、障害者施設 での勤務経験や情報源として一応合理的といえるニュース等の根拠に基づくものと見ることができるから、病的な飛躍があったとまではいえない。

    なお、被告人自身が重度障害者を殺害するという考えが生じたことについて、被告人が「バーン」とか「ガーン」といった擬音語を使って表現したり、知人に「神のお告げがあった」などと話したりしたことがあるものの、前記のとおり、その考えは被告人の体験や根拠を踏まえて生じたものであり、病的な飛躍はなく、これらの被告人の表現ぶり自体が直ちに病的な思考や思考障害によるものがあったとうかがわせるわけでもない。

    また、イルミナティカードの影響について見ても、被告人が認識したのは、伝説の指導者に関する記載の中に被告人を示唆する文字があったということにとどまり、イルミナティカードから重度障害者を殺害するという着想を得たわけではないから、その影響があったとしても、先駆者になれるという被告人の前記思考を後押ししたという程度にとどまる。

    したがって、犯行動機の中核である被告人の重度障害者に関する考えは、その形成過程を踏まえれば、自分が重度障害者を殺害するという点を含めて了解可能なものであり、病的な思考ないし思考障害によるものとはいえず、この点に関する工藤医師の判断は不合理であるといわざるを得ない。

    イ 幻覚や妄想について

    証拠によれば、犯行前日の被告人は、やくざを含む何者かに追われている、狙われているなどといった妄想を抱いていたと認められる(大澤医師 は、大麻の合法化を考えている被告人がやくざにとって邪魔な存在になり狙われていると考えたものであり、これは了解できない発想ではなく「妄想」に当たらない旨述べるが、ここでいう「妄想」は工藤医師が大麻精神病の症状として挙げたものであるから、工藤医師の用法に従う。以下同じ)。

    しかしながら、被告人は、犯行前日、前記のような妄想をうかがわせる 言動以外にも、友人と焼肉店で飲食をしたり、ホテルにデリバリーヘルスの女性を呼んだりするなど、前記のような妄想があったとは考えにくい行動もとることができていたから、妄想による支配の程度は限られていたといえる。

    また、幻聴については、工藤医師もそれほど重いものではないと述べているように、「うるさい」「キモイ」といったものにとどまっており、被告人の思考に直接命令するようなものは見当たらない。

    したがって、被告人に幻覚や妄想があったことは否定できないが、いずれもその程度は強くはなかったと認められる。

    (5) 工藤鑑定が、被告人の言動には能動性の逸脱があり、動因逸脱症候群であるとした点(②)

    ア 始めに、工藤医師が、動因逸脱症候群であることが最も顕著に表現された場面と指摘する本件犯行について検討する。

    (ア) まず、殺害対象について見ると、被告人は、夜勤職員に会話ができる利用者かどうかを確認したり、自分で声を掛けたり、自分で見た部屋の様子や自分の勤務経験等に基づき、被告人が考える重度障害者を選別して殺害行為に及んでおり、犯行動機に沿って殺害対象を的確に選別して いる。

    その一方で、被告人は、犯行動機に沿った行動ばかりとっていた わけではなく、重度障害者として殺害対象に選別した利用者についても、 汚物が付くのが嫌だという理由で殺害対象から外すなど、犯行動機とは 関係がない事情も考慮した上で合理的な対応をとることができている。

    また、殺害態様について見ると、当初、胸部や背部付近を刺したが凶 器である包丁の先が欠けたり、自らも指を負傷したりといった予定外の 事情が発生しても、狙う場所を頭部に変更するなど、状況を的確に認識しつつ目的に即した柔軟な対応ができている。

    さらに、本件犯行全体について見ると、工藤医師は、短時間で43名を殺傷したことは並外れたエネルギーや驚異的な行動力がなくてはできないと指摘する。しかしながら、前記犯行動機からすれば、できるだけ多くの重度障害者を殺害する必要があった上、元職員として本件施設の構造を把握していたこと、職員の少ない時間帯に複数の刃物と職員を拘束するための結束バンド等を持って侵入するといった相応の計画・準備がされた犯行であったこと、殺害対象がいずれも助けを求めたり抵抗したりすることが困難であろう人ばかりであったこと、他方で、被告人が体を鍛えた成人男性であったことなどの事情を踏まえれば、短時間で多数を殺傷することに心理的にも物理的にも格別の支障はなかったと思われる。

    そうすると、被告人に並外れたエネルギーや驚異的な行動力がなければ本件犯行ができなかったとは必ずしもいえないから、工藤鑑定は適切な前提を欠いている。

    (イ)  その他、被告人は、多数の利用者を殺害するのと並行して、複数の夜勤職員に応対しているところ、職員の一部に傷害を負わせたこともあったが、基本的には重度障害者を多数殺害するという犯行動機に必要な行動、すなわち、外部への通報等をさせないように拘束したり、会話ができる利用者であるかを聞いたり、本件施設の鍵を奪ったりといった行動にとどまり、包丁を用いた暴行を加えるなどしなかった。

    このように、被告人は、動機に沿った行動をとる一方で、専らそうした行動をとっていたわけではなく、口をガムテープで塞いだ職員に苦しくなったら鼻で大きく息を吸うように助言したり、トイレに行きたくなった職員をトイレまで連れて行ったりするなど、状況に合わせて、犯行動機とは関係はないが矛盾もしない合理的な行動をとれていた。

    なお、被告人は、一部の職員に対して、自分が宇宙から来たという突飛な発言もしているが、それ以上に、自分が宇宙人であることを前提にしたと思われる具体的な言動は見当たらないから、真に宇宙から来たと思い込んでした発言とは考えにくく、むしろ、本件犯行の興奮状態における発言として理解することができる。そうすると、上記発言が能動性の逸脱をうかがわせるものとはいえない。

    (ウ) 以上に加え、本件犯行の直前直後の事情についても、特段能動性の逸脱をうかがわせる事情があるとはいえないところ、結局、本件犯行(直前直後を含む)について、被告人は、一貫して重度障害者の殺害という犯行動機に沿った言動をとれていたが、他方で、専らそのような言動のみをとっていた訳ではなく、各殺害行為の間にも、周囲の状況に対応して行動を柔軟に変更するなど動機と矛盾しない様々な言動も併せてとることができていたといえる。

    したがって、本件犯行時、被告人が持続した高揚気分や意欲の異常亢進等能動性が逸脱している状態であったとは到底いえない。

    イ 次に、被告人が平成28年2月頃に本件手紙を差し出したことについて、工藤鑑定が動因逸脱症候群の一事情として挙げているので検討する。

    この点、本件手紙の内容のうち、重度障害者を殺害することに関しては、前述のとおり、病的な思考や思考障害によるものではない。また、大麻、カジノの合法化等に関しては、それ自体特別奇異な考えではないし、世界情勢等に関心を持っていた被告人が、重度障害者を「安楽死」させる社会の実現と並んで、同様に実現を望む政策を衆議院議長宛の手紙に記載する ことは整合的である。

    加えて、添付されているイルミナティカードの画像や被告人が書いたと思料される2枚の絵は本文と関連するものとして被告人が同封したものと理解することができる。そして、文章全体を見ても、自分の考えを一方的に記載するというのではなく、受け手に配慮して丁寧語を用いるなどした文面となっている。これらのことに照らすと、本件手紙の内容自体から病的な異常さまではうかがわれない。

    また、本件手紙が 衆議院議長宛で作成されていることについても、その内容が被告人の望む 社会の実現、世界平和等を訴えるものであり、政治に関係する事項といえるので、不自然ではない。

    さらに、被告人は、本件手紙を渡すために公邸等を連日訪れ、公邸職員や警察官から拒絶されたにも関わらず、約2時間も公邸やその前に居座り、頭を地面にぶつけるように土下座するなど、本件手紙を受け取ってもらうためにやや異常ともいえる言動を見せた。

    しかしながら、被告人は本件手紙を受け取ってもらうことを強く希望していたことがうかがわれるところ、公邸職員や警察官とのやりとり自体に粗暴な言動等異常さは見られない上、本件手紙を受け取ってもらうという目的が実現した後はすぐに立ち去っており、上記目的を実現するために手段を選ばずに行動していたとはうかがわれない。

    そうすると、被告人の上記言動は、やや過剰な面があるとはいえ、本件手紙を受け取ってもらうための通常の行動として理解できる範囲内のものといえる。

    したがって、本件手紙を差し出したことに関し、病的な異常さはうかがわれず、能動性が逸脱した状態ではなかったものと認められる。

    なお、被告人が本件手紙を差し出したことなどに伴う措置入院に関連して3名の医師が被告人を診察しているところ、その医師らが、被告人の意欲について「衝動行為」あるいは「興奮」を、感情・情動について「高揚気分」を指摘の上、大麻精神病と診断したり、そのような診断もあり得た旨述べたりしてもいる。

    しかしながら、これらは飽くまで措置入院の要否を判断するためにされた診断である上、限られた資料や面談に基づくもの にとどまり、前記のような犯行動機の形成過程等を十分踏まえた上で検討されたものではないから、前記認定を左右しない。

    ウ その他、工藤医師が能動性の逸脱として挙げる事情について検討してみても、病的な異常さをうかがわせるものはなく、能動性が逸脱したものと認めることはできない。

    以上から、被告人の言動に能動性の逸脱はなく、動因逸脱症候群ではないものと認められる。

    (6) 以上検討してきたとおり、被告人は、大麻の長期常用者ではあるものの、

    ①被告人の犯行動機に関する思考は、病的な思考ないし思考障害による幻想や妄想があったとしてもその程度は強くなく、

    ②工藤医師か動因逸脱症候群であることが最も顕著に表現されたと指摘する本件犯行でさえ、能動性が逸脱した状態であったとはいえず、更に、その他の場面でも能動性の逸脱は認められない。

    そうすると、工藤医師がいう病像や診断基準等を前提にしても、被告人が工藤医師がいう動因逸脱症候群を伴う大麻精神病にり患していたとの疑いは残らない。

    2 精神障害等の本件犯行への影響

    これまで検討したとおり、犯行時に被告人が動因逸脱症候群を伴う大麻精神病にり患していた疑いは排斥されたものの、被告人が大麻を常用しており、その程度はともかくも大麻使用に起因した妄想等があり、大澤鑑定によれば、本件犯行時に体内に大麻成分が分布しており、大麻使用障害・大麻中毒にり患していたとされる。

    そこで、以下、大麻又はこれに関係する何らかの精神障害の影響等により、犯行時に被告人の善悪を判断する能力又はその判断に従って行動をコントロールする能力が喪失ないし著しく低下していた疑いが残らないかを検討する。

    (1) 本件犯行の動機が了解可能であること

    本件犯行の動機は前記1 (4)アで述べたとおりであり、被告人自身の本件施設での勤務経験を基礎とし、関心を持った世界情勢に関する話題を踏まえて生じたものとして動機の形成過程は明確であって病的な飛躍はなく、了解可能なものである。

    (2) 本件犯行に計画性、一貫性、合目的性が認められること

    被告人は、遅くとも本件手紙を書いた平成28年2月頃までに、本件施設の利用者を殺害すること、職員の少ない時間帯に実行すること、職員を結束バンドで拘束すること、実行後は警察署に出頭することを計画し、本件犯行の前日までに複数の刃物を自宅から持ち出して、結束バンドやハンマー等を購入するなどの準備をしており、本件犯行には計画性が認められる。

    そして、被告人は、同年7月26日未明、持参したハンマーで窓ガラスを割って本件施設建物内に入り、持参した結束バンドで夜勤職員を拘束し、持参した複数の刃物で重度障害者を殺害して回った後、警察署に出頭しており、これは事前の計画や準備どおりの行動であるといえる。さらに、能動性の逸脱(前記1(5)ア)で検討したとおり、直前直後を含め本件犯行時には動機に整合する言動をとっており、これと矛盾するような言動も見られない。

    したがって、本件犯行は、計画的に敢行されたものであり、動機との関係で一貫した合目的的なものであったといえる。

    (3) 違法性の認識があったこと

    被告人が書いた本件手紙には、「私は障害者総勢470名を抹殺することができます。常軌を逸する発言であることは重々理解しております」「2つの園260名を抹殺した後は自首します」「逮捕後の監禁は最長で2年までとし、その後は自由な人生を送らせてください。心神喪失による無罪」などといった記載がある。

    このような記載に照らせば、被告人が、本件犯行について、被告人なりに社会に有意義な行為であると思う一方、社会に容易に受け入れられるものではなく、少なくとも警察官等に逮捕されて裁判になるような行為であると理解していたことは明らかであり、そのような理解を前提に本件犯行後に警察署へ出頭したものといえる。したがって、被告人が本 件犯行を違法であると認識していたことは明らかである。

    なお、弁護人は、違法性の認識に関連し、本件手紙を差し出したことや友人らに重度障害者は不要であるとか自分が重度障害者を殺害するなどといったことを話していることは軽率であるし、犯行前後に証拠隠滅や逃げ隠れする行動がないといった主張をする。

    しかし、被告人は、公邸で応対した警察官に本件手紙の内容を聞かれても口ごもったり、特に措置入院以降は状況に応じて重度障害者を殺害するといった話を控えたりする(前記1 (3)エ)など、被告人が意図した重度障害者の殺害が問題視される可能性に配慮した言動もとることができており、弁護人が指摘するような軽率な面はあったとしても、違法性の認識に問題があったとは考えられない

    また、本件犯行によって自らの考えを世間に知らしめようという被告人の意図に照らせば、証拠隠滅や逃げ隠れする行動がなかったのは当然であり、そうであるからといって違法性の認識がなかったことの根拠にはならない。

    (4) 以上のような動機の了解可能性、本件犯行の計画性、一貫性、合目的性、違法性の認識等に照らすと、本件犯行に特別不合理な点は見受けられない。 加えて、証拠上認められる被告人の妄想や幻聴は程度が軽いものしかなく(前記1 (4)イ)、その妄想の内容からしても犯行日を早めたにすぎないから、大麻又はこれに関係する何らかの精神障害が本件犯行に影響を与えたとは考えられない

    したがって、犯行時に被告人の善悪を判断する能力及びその判断に従って行動をコントロールする能力のいずれについても喪失ないし著しく低下していたとの疑いは生じない。

    3 結論

    以上から、犯行時の被告人は完全責任能力を有していたと認められる。

    【量刑の理由】

    本件は、障害者が入居するなどして利用している本件施設の元職員である被告人が、本件施設に侵入の上、利用者43名に対しては、殺意をもって包丁で突き刺すなどし、19名を殺害し、24名に傷害を負わせ、夜勤職員5名に対しては、その身体を拘束するなどし、2名に傷害を負わせるなどした事案である。

    本件において、量刑上最も重視すべきなのは殺人罪、とりわけ19名もの人命が奪われたという結果が他の事例と比較できないほど甚だしく重大であることである。この一事からして既に、犯情は誠に重いというほかない。

    殺人未遂にとどまった24名についても、全治約9日間から全治約6か月間を要する見込みと傷害の程度に軽重はあるものの、いずれも相当な生命の危険にさらされたのであって、その結果も重大である。

    犯行態様について見てみると、被告人は、職員が少ない時間帯を狙い、大勢の利用者を殺害するために必要な複数の刃物、職員を拘束するために必要な結束バンド等を用意するなどした上、夜勤職員の身体を拘束するなどして通報等を防ぎつつ、助けを求めたり抵抗したりすることが困難であろう利用者43名に対し、順次殺傷能力がある包丁で胸や背中、首といった身体の枢要部を複数回突き刺すなどしていったのである。計画的かつ強烈な殺意に貫かれた犯行であり、多数の生命を奪う危険性は高かったといえる。以上から、犯行態様の悪質性も甚だしい

    このような犯行に及んだ動機については、前記刑事訴訟法335条2項(責任能力の有無)の主張に対する判断中1 (4)アで既に指摘したとおりであり、大麻又はこれに関係する何らかの精神障害の影響があったとはうかがわれず、動機の形成過程を踏まえても酌量の余地は全くなく、厳しい非難は免れない

    以上のとおり、本件の結果、殊に殺人については他の事例と比較できないほど甚だしく重大であって、犯行の態様や動機を踏まえても、犯情は限りなく重く、被害者遺族らが峻烈な処罰感情を示すのも当然である。

    そうすると、被告人が犯行時26歳と比較的若く、前科がないことなど一般情状をできる限り考慮し、罪刑の均衡、公平性の観点から慎重に検討しても、死刑をもって臨むほかないと判断した。

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