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「素晴らしすぎて涙が」パワハラがダメな理由を社長に教えられたときの話

「どんどん仕事して私を追い抜いてね!」

なかきはらあきこさん(@nakakihara_hibi)が漫画で以前働いていた会社での、印象的な出来事をTwitterで紹介しました。すると、2千回以上のリツイート、8千回を超える「いいね」が集まり、注目を集めました。

その内容は、新人研修のときに社長が教えてくれた、「なぜパワハラしてはいけないのか?」の理由でした。

投稿には「こんな社長の会社に就職したいわぁ」「素晴らしすぎて涙が出た」「こういう循環で進んでいくことが大切だ〜」など、上司の真っ当で、納得のいく主張に称賛の声が寄せられています。

物語は、作者が「記憶に残っている上司の言葉はありますか?」と問いかけるシーンから始まります。

BuzzFeedは作者のなかきはらあきこさんに話を聞きました。

なかきはらさんは広告制作会社を退社後に、イラストレーター兼デザイナーに転向。現在では、本や雑誌の挿絵を中心に漫画、デザイン、大学講師などとして幅広く活動しています。

実は彼女、漫画に登場する会社で働き始めると、数カ月後に退職。転職していました。

「上司や人間関係は本当に良かったのですが、他の種類のデザインがやりたかったからです」

「その後いくつかの会社に転職しました。少なからず、どこに行っても、パワハラまがいのことを言ってくる人はいました」

15年前に言われたことを今でも覚えていられるのは、嫌な思いをするたびに、上司が伝えてくれた言葉を思い出していたからでした。

毎回、「仕事を頑張ろう」と思えたそうです。

「会社の仕組みを教えてもらった気がしました。上司はよく『風通しのよい会社にしたい』と言っていました。実際にとても社内の雰囲気は良く、雑談や相談の多い会社だったと思います。納得したことを覚えています」

今回漫画を投稿した理由は、テーマが「仕事」に設定されている、漫画賞に応募するためでした。

どんなことを描こうか、自分の人生の中で価値観を変えてくれた出来事はなんだったのか、思考を巡らせました。

「当時はパワハラという言葉はなく、違う言葉で表現されていたと思います。それでも、いまはパワハラという言葉ができるくらい一般的な考え方になったので、共感してもらえる気がして描きました」

漫画の冒頭では、読者に「記憶に残っている上司の言葉はありますか?」と尋ねています。そう、問いかけているのには、意図がありました。

「今まで、さまざまなタイミングで、上司からたくさんの事を教えてもらいました。でも、その事柄は意外と覚えていないのではないか、と思ったんです」

それでも過去を振り返ったとき、上司のパワハラに対する考えは、唯一しっかりと記憶していたのだとか。

「読んでくれる人の中にも、記憶に残っている上司の言葉があるのかな?と、単純に問いかけてみたいと思いました」

最後に読者の方へ、自身の体験も交えて、メッセージを送ります。

「パワハラをしている人には、先がないと思います。そして、パワハラでいま苦しんでいる人は、今すぐ会社を辞めたほうがいいと感じます。というのも、未来のない上司に、なんの対策もせず雇い続けてる会社だからです」